欧州メディアは日本の総選挙について、郵政民営化法案に反対した自民党前職に「刺客」が送り込まれた状況を“ニンジャ型選挙”と呼ぶなど、高い関心を示している。
仏紙ルモンドは、「『刺客』『ゲイシャ』はニンジャ映画の直伝」「釣り天井や意趣返しもとび出す自民党のあり様はニンジャ屋敷のようだ」とニンジャ型選挙になっていることを解説。その上で、景気回復は民間企業のリストラ効果や中国経済台頭の恩恵に過ぎないとの見方を示し、「改革が進まないのはすべて自民党内の造反議員のせいだとして、くの一(女ニンジャ)を放ったが、あまりに大年増なので投票日まで化粧がもたない」と刺客不振を報じた。さらに、鯉住宰相は「ぶっ壊すのが好きだが作ることは苦手で、戦略家というより解体業者、新秩序の創造者というよりも砂場の幼稚園児のように思われる」と結んでいる。
英紙フィナンシャル・タイムズも、女性主人公が敵を次々にとり殺すホラー映画「リング」にちなんで「鯉住イチロ宰相は法案つぶしに呪いをかけた」との記事を掲載。「宰相は造反議員に刺客『サダコ』を差し向けた」と自民党執行部の選挙戦術を伝えた。また、鯉住宰相が、石油価格高騰や対中関係、在日米軍再編など山積する外交問題を争点ではないと言い張っていることに疑問を呈し、「鯉住宰相は、これらの問題を深く考える有権者にも『サダコ』を差し向けるだろう」と指摘した。
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Last updated
2005.08.31 17:02:16