カテゴリ:カテゴリ未分類
僅か三十名の兵力で蜜林中を隠密軽快な行動を要する土屋捜索隊にとって、6名の英軍捕虜は重荷で、現地処分すべしとの意見も出たが、そのうちに後送の機会も有ろうと、とうとう一週間も連れて行動した。彼等を捕らえた時は、戦闘中の興奮もあって、相当,荒っぽく取り扱ったものだが、人間の気持ちと言うものは妙なもので、一週間も行動を共にしていると、何時の間にか人間同士としての感情のぬくもりを暖め始めるのであった。夜間彼等の縄目を持っていた兵隊が休憩中、疲労のため眠りこけて、隊から取り残されかけ、捕虜にとっては、絶好の逃亡チャンスであった筈であるのに、彼等はその看守兵を揺り起こしているのを偶々私は目撃し、こちらも思わず頬が緩むのを感じた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
一目でイギリス軍の兵士と分かる、上手なスケッチです。30人の兵力で6人もの捕虜を捕らえるとは凄い戦果です。その捕虜達は、眠りこけている看守兵を揺り動かして出発を促すなんて、観念して従順だったのですね。それにしても、憎っつき敵兵なのに、捕虜となっておとなしくなり、数日間行動をともにしていると不思議と情が通ってくるもののようですね。敵と味方、人種を超えて人と人との関係はもともとそんなものかもしれません。
(2009/05/06 10:43:52 PM)
その後、その捕虜はどうなったのでしょうか?
(2015/04/14 12:14:20 AM)
|
|