新博多駅工事最終盤。福岡の経済は果たして・・・・。
2011年春の開業めざし、JR博多駅の新ビル建設がいよいよ最終盤を迎えている。博多口と筑紫口を結ぶコンコースも、これまで24時間通行可能だったが、工事のために夜中は閉鎖に。九州新幹線全線開業で、九州と福岡の経済が活性化すればいいのだが・・・。問題は、かねてから主張しているように、福岡に観光地としての魅力があるのかどうか、そして、観光客が購買力を持っているかどうか、受け入れる福岡の経済に力があるかどうかである。観光客をリピーターにしていくためには、福岡の経済力とともに、歴史、自然、文化、そして博多っ子の人柄・人情などを生かしたビジョンがいる。そこを、知恵のない吉田宏市長に求めることは無理。観光分野は、観光客と地場産業のかかわりが主であるから、政治経済のイニシャチブのみえない観光産業に、私欲渦巻く財界さんのいうがままの市長では、戦略のない観光都市となってしまい、リピーターは増えていかない。一方、ビジネスの面から考えると、新幹線の利用で、大きな時間短縮が、ホテルの宿泊の必要性もなくしてしまう。各企業も、この時間短縮によって、九州の地方都市での支店や営業所の必要性も検討対象となってくるのかもしれない。そうなってしまって、「勝ち組」が、福岡と鹿児島だけになってしまっては、九州全体の魅力を観光には生かせず、結局、早晩、福岡の経済も下降傾向におちいる。結論的に言えば、新幹線ができても、国民の購買力を大きくしない限り、観光産業のパイの縮小傾向に歯止めは利かず、苦戦は続く。「九州新幹線が開通した。福岡の地場の商店や市民の収入が増えた。福岡の経済は活気を取り戻した」となるような、政治・経済のリーダーを求めたい。新博多駅ビルの大きな時計【写真下】も、多くの人に見ていただきたいね。