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テーマ:九州 旅と食(1338)
カテゴリ:旅の記録
12月17日(土)一日目 岡山~下関
かねてからしたいと思っていた『放浪の旅』に出かけることにした。泊りは原則、車の中。行き先は九州。テーマは「平和と古代を訪ねる旅」。できるだけお金は使わない。ガソリン代をのけて8日間3万をめざす。 出発からトラブル 実際は春先とか夏とかがこういう旅に出る季節らしいのだが、私の都合で厳寒のこの季節を選ばざるをえなかった。ここ10年間これ一枚で冬をしのいでいる羽毛布団と30個のホッカイロを仕込み、寝袋と空気ベッドを買い込んだ。「なんとかなるでしょ」。ただし雪だけは心配。 早朝6時。出発。早くも第一のトラブル。機動力を高めるために自転車を積み込むつもりだったのだが、旅の8日前私のシビックがオカマを掘られ、なんやかんやあった後、新車の軽四ライフに切り替わったため、余裕で入ると思っていた自転車がぎりぎりでしか入らないと当日わかった。逡巡の末やはり置いていくことにした。(これが結局よかった。実際使ったら助かるような場面はほとんど無かった。きっと9日間ずーと出し入れに苦労することになっただろう) 岩国基地で職務質問される 昼前に岩国基地に着く。前回来た時には見ることができなかった沖合い埋め立て工事現場を見た。岩国基地には現在二本目の滑走路が作られようとしている。米軍基地強化の一環である。世界でも基地を拡張しているのは、岩国基地ぐらいなものらしい。膨大な土砂を持ち込み、広い土地ができている。あとは舗装を待つばかりのように思える。ここに厚木のNLP(夜間離発着訓練)を移転しようという動きがある。厚木の騒音反対運動に圧されて計画しているのだが、岩国市民や世界遺産の宮島(直線距離でいえばわずか8km。御神体としての自然や文化の破壊が懸念される。さらに言えばヒロシマへもすぐ近くだ。)の騒音被害のことは頭からすっぽり抜け落ちている。これも米軍再編(トランスフォーメイション)の一環。 ところで基地に来てみると、先客が5~6人居た。立派な望遠カメラを持った兵器マニアたちである。一機輸送機らしきものが轟音を立てて飛び立った。私は次のルートを地図で確認していた。するとコンコンと窓をたたく音。警察手帳を目の前に突きつけられる。なんと職務質問をさせられてしまった。どうやらマニアでもなさそうな岡山ナンバーの車が来ているので不審に思ったらしい。「テロを警戒して見回りに来ているんですよ」こんな広い基地で万が一何かしたとしても効率的なテロなど出来るはずもないのに。私どこかの過激派に見えますかねえ。(いや、見えるかもしれないと思う自分が哀しい。)……しかしこんな寂しい所まで『わざわざ米軍のために』見回りに来るとはご苦労様。 周南で来来亭のラーメン。550円。行列が出来ていたが、イマイチ。 雪にびびり、下関ジョイフル泊り 当日午後5時。いつもは穏やかな瀬戸内の海と空が不気味にうねり出した。下関市に急ぐ。 当日深夜0時。 現在下関市のジョイフルにいる。今晩はここに『避難』することに決めた。外はブリザードである。超一級の寒気団が南下して西日本を襲っている。『晴れの国・岡山』ではついぞ体験したことのない嵐が吹き荒れている。これは白い暴力だ。ついに国道も白くなり始めた。いくら防寒してもこの環境でポツンと車中泊する勇気は私にはない。明日の体力は心配だが、ここで机上泊をすることにする。 この日の走行距離340km。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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