再出発日記

じつは今、最低賃金生活を実行中です。去年の最賃生活は一か月の長丁場で、しかも非常に苦労をした覚えがありますが、ことしは、視点を変えて取り組んでいます。

年収２００万円以下の人口が、なんと一千万人を超えたのが去年でした。昨年は最賃引き上げの運動が盛り上がり、各地で例年にない引き上げがありました。けれども、それでも生活保護費以下の年収にしかならない実態は変わりません。最賃の年収で生活することがいかに非人間的なことなのかを証明することがこの最賃生活体験運動です。去年は最低賃金法の改定があり、全く不十分ながらも「生活保護制度との整合性」を謳うものになりました。ところが、それならばということで、今度は生活保護費自体の切り下げを政府は画策しています。「生活保護費より低い年収で生活している人たちが山ほどいるのだから、生活保護費が高すぎるのだ」というわけです。まったく、人を馬鹿にしたすごい理論ですが、なんとこの理論を馬鹿にして無視するわけにはいかないのです。私も初めて知ったのですが、生活保護費を下げるのは、国会にかけなくてもいいんですって。なんとあの桝添が「うん下げよう」といえば、下げることができるのです。（厚生労働大臣の承認のみ必要）だから、最賃生活がいかに非人間的なものになるということを証明するということは、一方では、生活保護費削減反対運動にも必要なことなわけです。実際に去年から母子加算と老齢加算が廃止されて、月二万近くが引き下げられた生活保護世帯からは悲鳴が上がり続けているのだから。

常々自覚があったのですが、私の普段の生活は最低賃金を地でやっているなあ、と思っていたのです。食生活だけに関していえば。よって、今回は最賃生活だということで無理はしません。映画にも行けば、本も買います。それで結局、生存に必要な食費などはいくら、趣味にはいくら、生活上避けて通れない出費にはいくら、ということを明らかにしたうえで、どれだけ赤字が出るのかを証明しようと思います。よくある最賃生活では「毎日カップラーメンばかり食べていました」という報告がありますが、私は自然体でいこうと思うのです。そのほうがリアルな生活実態が出るはずです。ただ、一か月も最賃生活をすると途中で法事など、ものすごい出費が入るので、今回は二週間で打ち止めにします。現在のところ約一週間経ちました。予想以上のペースで赤字に近づきつつあります。

さて、皆さんも「隠れ最賃生活」をして、ブログで結果を公表して世論を作りませんか。計算方法は以下の私の場合を参考にして下さい。もし、行変えがうまくいかなくて読みつらかったら申し訳ありません。岡山県の最低賃金は去年10円上がって658円になりましたが、各県の最低賃金は各労働局に電話すればすぐに教えてくれます。

岡山県の地域包括最低賃金 658
月収入の設定　１日８時間、月４．３週労日として想定　113,176
社会保険料
　雇用保険料 標準報酬月額の1000分の8 686
　健康保険料 標準報酬月額の1000分の82の半額　　4,838
　介護保険料 標準報酬月額の1000分の12.5の半分　666
　厚生年金保険料　標準報酬月額の100分の14.288の半分　8,847
合計 15,037
所得税 所得税 8900円／１２ヶ月 741
住民税(県民税) ２７３００円／１２ヶ月　　2,275
合計 3,016

水光熱費　家賃＆住居費(標準生計費25,960円でも可）　　25,960
車の税金 年額を12で割ります
電話代 基本使用料は全額、通話料は人数按分可
新聞代 新聞代は家族割しない
雑誌代(定期購読）自分が定期購読している雑誌など
私的保険 自分名義の保険、自動車保険含む
労組費　各種会費　その他、毎月の支出で決まっているもの 43,970

合計（25,960＋43,970） 69,930
実質任意可処分所得 （113,176ー15,037ー3,016ー69,930） 25,193

これを31日で割ると、一日に使える額が813円と出てきます。
二週間で使える額はそれに14日をかけて11,382円です。

さあ、皆さんのところでも計算してみましょう。