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カテゴリ:洋画(08)
あまり観るつもりはなかった。
事前のトレーナーを観る限りでは、イギリス上流階級の生活と戦争場面を適当にまぶし、姉の恋愛に嫉妬して邪魔をした罪に苦しむ妹の物語であり、「後悔先に立たず」を描く物語である、と見抜いてしまったからである。 それなのに、何故観ようとしたか。 映画を語るサークルの課題作品になってしまったからであるし、 ゴールデングローブ賞の作品賞を取っているからである。 監督 : ジョー・ライト 原作 : イアン・マキューアン 『贖罪』 出演 : キーラ・ナイトレイ 、 ジェイムズ・マカヴォイ 、 シーアシャ・ローナン 、 ロモーラ・ガライ 、 ヴァネッサ・レッドグレイヴ 、 ブレンダ・ブレッシン 物語は想像の域を超えていなかった。美点凝視で言えば、いくつか驚いたことはある。 映像が美しい。それぞれの色がくっきりと鮮やか。人物を正面から撮る潔さ。フランス前線の何十万という敗残兵士を一挙に描いた海岸場面の数十分に及ぶ台詞のない長回しの処理。何度か時制が行ったりきたりするのであるが、ほとんど混乱させない、編集技術の確かさ。その混乱を見せなかった時制が、最後のところで「おや‥?」と乱れる。その種明かしはすぐにされるので、判りにくいことはない。 ‥‥つまり、映像技術を見るにはいい映画ではある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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