この時期には旅行にでかける人が多く、職場でも土産のお菓子がばらまかれることが多い。
こうしたものは、軽い、配りやすい、日持ちがする、値段が手ごろ…という条件があり、そのせいか、どこそこに行ったときにはなんとかというように定番のお土産が決まっている。例外はもみじ饅頭で、値段もそんなに安くないし、重いのであるが、数人の班の中など少数に配るのなら。これはこれでよいのかもしれない。
ところで、東京に住んでいるので、東京土産というのはもちろんもらったことはないが、考えてみれば不思議である。東京駅などで売っている東京×××というお菓子であるが、生まれてからずっと東京に住んでいるのに一度も食べたことがない。なぜあれが東京土産なのだろうか。その他にも東京土産の定番となっているらしい××おこしや××焼きは食べたことはあるが、これもなぜ土産の定番なのかよくわからない。前述のばらまき土産の条件に適合しているものならほかにもありそうである。
こうして考えると、たぶんお土産には二種類ある。土地の人に愛好されていて、それが次第に土産として定着していったものと、最初から外部の人の土産として定着していったものと…。もみじ饅頭や赤福やういろうなどは前者であろう。ただし、赤福やういろうは重いし配りにくく、家族や親しい人への土産ならともかく職場に撒くにはむかない。地名を冠した〇〇美人とか△△の月とかはたぶん地元の人はほとんど食べたことがないだろう。東京×××と同じである。白い恋人はどっちだろう…とふと考える。
後者の代表で、大河ドラマの人気にあやかった商品もある。幸村なんとかとか直虎なんとかという類の土産である。こうしたものは明らかにばらまき用として作ったものが多いのだが、これはちょっと撒くのは正直気恥ずかしい。
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