花のない季節を埋めるようにあちこちでイルミが始まっている。
最初の頃は従来のネオンサインのかわりにイルミを使ったというだけのものが多かったが、最近では地方の星を現出したようなイルミならではの特色を生かしたものも多くなっている。
六本木のけやき坂の青い星の並木は幻想的だし、京橋の東京スクエアの金の粉をふりまいたような空間もよい。これからクリスマスに向かい、様々な場所でイルミが点灯をしていくだろうが、楽しみである。
韓国ドラマ「朝鮮ガンマン」については以前にも書いた。
朝鮮ガンマンでは民衆のヒーローとなる主人公や才気煥発の通訳官の娘もよかったが、近代化を願いながらも優柔不断の王と気の強くやりての閔妃が印象深かった。朝鮮や中国の歴史には権力者の皇妃という立場で権力を振るう女性がでてくる。才色兼備の女性と言うのはどんな世界にもいるのだろうけど、こうした女性を愛し、権力をふるうのを傍観している王の心理はどういうものなのだろうか。鳥かごの温室のような中で育つと、頭の切れ自己主張の強い女性に惹かれるという心理がもしかしたらあるのかもしれない。そうした女性が権力をふるった結果は、たいていは滅亡であり、李氏朝鮮も同様であった。
現在は韓国ドラマ「華麗なる誘惑」を視聴している。
大物政治家である元総理とその娘である女性議員、彼女の初恋の相手である男性秘書やその恋人を中心に展開する恋と復讐のドラマなのだが、荒唐無稽な話のわりに中毒性があり、すでに50話までみた。主人公二人(男性秘書と恋人)は年齢的にドラマの恋人役で主演をはるのは最後の機会ではないかと思う。でも逆にヒロインのどことなく田舎くさく、おばさんになる直前のような容姿が逆に視聴者の共感をよぶのかもしれない。これに対し、悪役で損な役でもある女性議員は典型的な知的美人で、主演俳優と議員役の女優はこのドラマでの共演が縁で結婚したという。それにしても回をおうごとに存在感が増してくるのは元総理であり、実質この人が主人公ではないかと思う。政治家としての理想をもって、貧しい境遇から這い上がった立志伝中の人物であるが、政略結婚のため棄てた恋人を気にかけ、その面影の似たヒロインを妻に迎える。その一方で膨大な非合法の金をスイス銀行に保有しており、その金の行方もドラマの大きな興味になっている。
このドラマの感想は視聴を終えた時に、ネタバレにならないようにもう一度書いてみる。