★ 【吉良上野介を弁護する】岳真也著 文春新書
この本はもう読んでしまったのだけれど、赤穂藩主・浅野内匠頭長矩が吉良上野介義央に斬りつけた理由は、いまだに解明されていない。
吉良上野介義央という人は旧領の吉良町では、希有な名君として慕われている。
それに対して、赤穂藩主・浅野内匠頭長矩は、自分の短気で一国をつぶして、部下を失職させたいわば馬鹿殿。(失礼)
他の本で読んだのだが、彼の叔父も殿中で刃傷沙汰をおこしており、どうも家系的な精神的な発作を起こしたのではないかと私は推測している。
ある幕府の隠密が赤穂藩の実情を幕府に報告しているが、赤穂藩主・浅野内匠頭長矩は「女狂い」、大石内蔵助はそんな内匠頭に注意もしないボンクラ家老だとしている。
この著者は丹念に数多くの史料を読み解いて、ワイロ説・いじめ説・塩田のノウハウ説などが根拠のないことであるとしている。
私から言わせれば、赤穂浪士の討ち入りは理不尽なテロリズムだと思う。
それなのに年末には決まって忠臣蔵の芝居・映画がかかる。
日本人は仇討ちの話が大好きなのだ。
哀れなのは被害者の吉良一族。
この不条理はどうして糾弾されないのかな?
まだ、実説忠臣蔵物の本を持っているので読んでみようと思う。
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