パリのマダムとの想い出 PART THREE
ついでだから、その頃の中東についてちょっと書いておこう。 中東の某国で、内務省へビザ延長を申請して、許可が出るまでの間はパスポートに、「申請受付」というメモを貼り付けてくれる。 その間にビザ狩りの警官にパスポートのチェックを受けるとする。 ビザ狩りというのは、ビザが失効してもその国で不法滞在のまま働きつづけるインドやパキスタン、その他の東南アジア・中東非産油国(つまり貧乏国)の労働者をつかまえて牢屋に放り込むことだ。 本国では職も無い彼らにとっては、リッチな産油国での就労は生活がかかる賭けだ。 よく、後部荷台を檻にしたトラックが走っていた。 見てくれはニワトリ小屋のようなもので、中にはその捕まった労働者達がぎっしり。 ちょっと恐ろしいのは、警官が「申請受付」のメモを読む識字があるかどうかということに不安があることだ。 そのメモが読めなければ牢屋に入れられる。 私も警官にパスポートをチェックされる時は、ビクビクしていた。 それより恐ろしいことがある。 入獄する時に一応問診があり、帳簿に氏名年齢・国籍などが記載されるはずなのだが、その記載が無かったり、間違ったりすると・・・。 つまり INPUT が正しくないと、データが誤っているわけで、したがって入獄者は、その存在を認識されないのだ。 永遠に囚人としてすごすはめになる。 その牢屋というのがすごいのだ。 私の現地店の監査役だった、「世界のビッグ・エイト」と言われる世界的な会計会社のひとつの現地の社長がとつぜん、収監された。 現地会社との合弁に消極的だからと言う理由だけで、監獄入りだ。 しかも、その監獄は、囚人があふれていて、身体を横たえるスペースさえなかったそうだ。 しかたなく、不潔で汚いトイレで寝たという。 英国のエリザベス女王からの、その国の国王への釈放嘆願書も無視されて、半年ほど収監されていた。 日本人なら半狂乱になって帰国するが、さすが英国人、釈放後は何事もなかったように平常勤務していた。 この辺は日本人には真似の出来ないジョン・ブル魂だなとおもう。 === もう少し後に、優しい?マダムとの恐ろしい色事?の続きを書く つもり ==== お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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