カテゴリ:E 【英国】および 英国での思い出
娘と「にじ・よじ」をしていたら、というか、本当は「さんじ・よじ」をしていたら、その「さんじよじ」が「さんじ・じゅうにじ」になっちゃった。
娘と近場の寿司屋に入った。 杉浦日向子さんのいう「にじよじ」の時間である。 娘はハーフなのに、日本食大好き、特に寿司なら毎日でも。 友達関係でも、日本人とだったら、なごんでリラックスできるが、欧州にいると鬱々として楽しまない。 要するに四文字熟語で言うと「不定愁訴」、カタカナで言う「ノイローゼ」、語源はドイツ語かな? それがあって、日本にいるとストレスが無いという、不思議人間である。 この寿司屋さんは、入り口の雰囲気からして、「もうひとつ」で、寿司好きの娘も、入るのをちゅうちょしていた店だ。 だから、寿司というと、今まで遠出して食べてきたのだが、今日は思い切って「あの怪しげな」寿司屋に入ってみようと言うことになった。 私が東欧にいたころは、東欧の貧民が食べに来る貧民レストラン(ミルク・バーと言われている)の料理の味が大好きで、毎日のように通っていて、日本人のみならず、家族にも笑われていた。 だけど・・・、厳冬の東欧で、暖かいスープや暖かい料理を食べるのって、至福。 身体が冷え切っているだけ、あったかいスープが、おいしい!!! これは、私の好きなロシア!のゴーゴリの世界かな?? 娘とは反対に、私は、基本的に洋食が好き。 商社員時代、長い海外出張から帰ってきて、同僚・部下達にプチ歓迎会を催され、「alexさん 今日はなに食べませうか?」と聞かれたら即答で「○○○のビフテキ鉄板焼き」と、答えて、寿司を期待していた彼等に驚かれた男である。 今思いだしたが、NYのある有名日本鉄板焼きレストランで、不愉快なことがあった。 私の妹は米国で国際結婚しているのだが、日本のビジネス社会は、国際結婚をしている日本女性を一段、下に見下げる風潮がある。 戦後すぐの日本女性とGIの結婚、(戦争花嫁と呼ばれたりした)に対する偏見が、いまだに尾を引いているのだろうか? 日本で生まれて、日本で育ち、日本人エリートと結婚して、たまたま夫の海外駐在という出来事で海外にいる・・・、そんな幸せ?な日流「セレブ奥様」が、日本のスタンダードで、そのご主人である日本企業の駐在員の社用接待がNYの日本料理屋のメインの顧客なのはわかる。 日本人の女性と結婚している「現地人!が毎日の商用の接待で日本料理屋を利用するようなことは無い。 日本企業のビジネス客以外は、リピーターではないし、金を落とす客だとは思われていないのだ。 彼等はせいぜい、たまの休日に日本食の味わいを懐かしんで日本料理屋に立ち寄る、またはブロードウェイで観劇して、その帰りに、日本料理屋の看板を見て急にノスタルジアを感じて、日本料理屋に入るのである。 予約を義理の弟の米国名で入れて、店内に入ったら、冷ための対応をされた。 私の勤務先の商社名、それもNY支店の機械部あたりの名義で予約したら、ひょっとして対応がちがったかも知れない。 おまけに、注文した「ミディアム・レア」のビフテキが、ウェルダウンに近かった。 従業員を呼んで、ウェルダウンを引かせて、もう一度「ミディアム・レア」を作らせた。 同席していた私のもうひとりの妹の主人が、あとで「あれは行き過ぎではないか 場の雰囲気を壊す」と言っていたらしいが、私から言わせればとんでもない。 (彼はわれわれ家族とは異文化の、伝統的日本社会の人) 注文通りのものを出さない店が悪いのである。 「ミディアム・レア」で注文を受けておきながら「ウェルダウン」を出すのであれば、はじめから「お肉の焼き加減は、いかがいたしましょう?」などと聞くな! 肉の焼き加減などどうでもいい客と、肉料理が売り物のはずの店。 ビフテキではなく、「焼き肉」または「炭状に焦げた元牛肉」とでもしろ! ロンドンで同じようなめにあったことがある。 英国には、エスニック料理(要するに外国料理)以外、うまいものはないが、それでもイングリッシュ・ブレークファーストとローストビーフは有名である。 フランス人の朝食はベッドでのカフェだけらしいが、英国人はたっぷり量のある朝食をとって、それがイングリッシュ・ブレークファーストと呼ばれる。 極めて美味であると紹介されることもあるが、日本人が同じ素材で料理すればきっともっと美味になるだろうという程度のものである。 それでも、英国でうまい食事をしたければ、イングリッシュ・ブレークファーストを朝・昼・晩の三食食べろというジョークもある。 フィッシュ・エンド・チップス(フィッシュェンチップス)というものがある。 揚げた魚(コッド 鱈)とチップス(ジャガイモの揚げたの)(米国や日本でいうポテトチップス えびせんのようなものとは違って、短冊形に切ったジャガイモを揚げたもの)を新聞紙に包んで出してくれる。 もともとこれなどは、下賤なたべものであるからして、包んでくれる新聞も、階級社会の英国の下層階級が読むセンセーショナルな記事満載のタブロイド誌で包んでもらうと味がひと味違うという説がある。 特にタブロイド誌の三ページ目に定番としてのっている、見事な肉体のヌードのお嬢さんの写真あたりで包んでもらうと、もうひと味違うかも知れない。 ところで、英国人は実質ほとんど料理をしない。 ごく単純に揚げたり煮たりするだけで味付けなどはほとんどしない。 味付けは、塩胡椒やソース類にたよることになる。 このフィッシュ・エンド・チップスもそういう状態で出てくる。 塩やソースをかけて食べるらしいが、その不味さがスゴイ。 これが英国名物なんてお笑いだ。 英国のマクドナルド的な「ウィンピー」というチェーン・レストランがある。 よくもこれほどマズイものを作れるものだというほどすごい「料理」を出してくれる。 まあ、英国人の舌には、味覚のセンサーがついていないのだからしょうがないが、それにしても・・・である。 では、英国人の舌はなんのためにあるのだろう? 不味い食い物を搬送して喉に放り込むためなのか? 母音が世界一多い言語である英国英語を話す際に、多彩な母音を発音するための器官なのか? それとも、これも世界一多いといわれるゲイの人達が、フレンチキッスをするためにあるのだろうか? で、ローストビーフであるが。 ロンドン案内を読むと必ず出てくるローストビーフの名店に行ってみた。 店名は忘れた。 ウェイターがちょっと慇懃無礼風に出してきたローストビーフ、これが見事にウェルダウンである。 それも焦げて黒くなっている。 もちろん肉はパサパサ・・・というより焦げてカリカリである。 私もカリカリ来て、このカリカリビーフを突っ返した。 いったい「ウェルダウン」で受けておいて、こんなカリカリ・ウェルダウン・・・というよりチャコール(炭)をどうして焼くことが出来るんだろう。 この肉の焼き具合というのが、国によってちがうと思う。 欧州はややよく焼く、つまりウェルダウン・サイドである。 アメリカは、ちょっとレア・サイドかな? フランスもそうだと思う。 話題がOBしてしまったので、寿司屋での二時四時の話は、明日書くことにする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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