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テーマ:障害児の親として(1425)
カテゴリ:my boys
たまたま巡り会った”ゆかぽん”さんのブログで素晴しい作文を読ませていただきました。
当時、中学校3年生 石田 周平さんの書かれた作文です。 第24回全国中学生人権作文コンテスト兵庫県大会最優秀賞を授与されました。 ”ああ、そう!!そのとおり!!”と膝を打ちました。 是非、この作文を私のブログにも載せたいと思いました。 石田 周平さんが当時在籍していた中学校の校長先生にあてて手紙を書きました。 石田 周平さんとご家族が許可をして下さったら、転載したいので、出来たら連絡をとってほしいとお願いの旨を書きました。 私のブログを何ページもプリントアウトしていっしょに郵送しました。 今日、石田 周平さんのお母様からお手紙が届きました。 周平さんもお母様も大変喜んで下さって、許可していただきましたので、ここに転載します。 娘さんの作文も、平成17年度 人権問題文芸作品「のじぎく文芸賞」随想部門 最優秀賞を授与されました。 あわせて、転載させていただきます。 石田、周平さん、流平さん、夢美さん、お母様、ありがとうございます。 ゆかぽんさん、ありがとうございました。 「僕と弟」 富士中学校3年 石田 周平さん 僕の弟は今年、中学校に入学した。僕の弟は先天性の重度の自閉症である。 本で調べてみると、「自閉症児は、周囲に対して無関心であり、同年齢の子供はもとより、親をはじめ人とのコミュニケーションが困難である。 また、常同的で反復的な異常行為を示し、言語面ではオウム返しのことば等が特徴である。 その半面、自分が興味をもった対象にはことのいかんを問わずに固執したり熱中する。 脳機能障害、特に認知機能障害を基盤にもち、コミュニケーションの障害を主とする発達障害と考えられている」というようなことが書かれている。 確かに、そのとおりだったが、弟を表す言葉としては、もの足りない。 さらにひとこと付け加えなければならない。 「とてもかわいい」と。 今年の前半、弟は一時的にブームに乗った。テレビドラマ「光とともに」がヒットした からだ。 ただ、僕はあまりこのドラマを見なかった。 何か弟と関わるヒントがあるかもしれないから見ようと思い、何度かチャンネルを合わせたのだが、自閉症児役の子供が不自然で、「?」という気持ちが我慢できなかったし、ちょうどたまたま見たときに、母親役の人が、 「この子は世間にお世話にならなければ、一人では生きて行けない子なんです。だから私は出来る限り長生きをしなければいけないんです」 と言っていたので、その後すっかり見る気がなくなってしまった。 弟もこれから先、どれくらい成長するか分からない。 もしかしたら(いや多分)、一生ひとりで何もできないに等しいままかもしれない。 だが、「だから親が長生きして、一生めんどうをみなければいけない」というのは僕にはとても納得できない。 それは障害児を「生んでしまった」罰なのか? なぜこの母親はそんなふうに、人ひとりの全人生を自分で背負っていこうとしているんだろう。 だれも他の人の代わりにはなれないのと同じで、ほかの人の人生の責任を背負うことはできない。たとえそれが母親でも。「障害児だからと思ってナメてるんとちがうか、この母親」とさえ思ってしまったセリフだった。 弟にはほかの人には絶対にマネできない特技がある。 それはたとえば「僕をとても幸せな気分にしてくれる」ということだったりする。 いやなことがあった時でも、弟の笑顔に出会うと、僕も自然に笑顔になってしまう。 僕が宿題の提出期限が迫ってあせっていても、弟はかまわず僕をTVゲームに誘う。 ムカついて、つい怒ってしまっても、弟は何が悪いのか分からなくてぼう然としている。 それでも弟は僕を嫌いにならない。 ほんとうは宿題なんかより、一緒に遊びたいんだよ。 「光とともに」の母親が何を望んでいるのか、僕にはわかる気がする。 あの人は、スタンダードな子供を生みたかったんだと思う。 光が自分の望んだ通りに生まれなかったからなんとか近づけようと悪戦苦闘してしまったのだろう。 その姿は、音楽の才能がない子供を優秀なピアニストにしようとして、有名な先生を訪ね歩く母親のようだ。 子供をピアニストにしようとする母親は、非難されたり笑われたりするだろうに、光をスタンダードな子供にしようとする母親は、なぜドラマを見たみんなに応援されたのだろう。 僕の母は、僕をピアニストにしようとも、弟をスタンダードにしようともしなかった。 だから僕たちはとても助かった。 時々は僕に英語の問題集をさせようとするし、TVゲームをしたがる弟を買い物に連れて行くが、それは許容範囲内だろう。 誰もが特長をもっていて、それは最大限に認められ、ほめられるべきだ。 弟が独特の性格でも、ほかのものにすりかえようしてはいけないと思う。 もちろん、弟は日々、こつこつと努力を重ねさせられ、徐々にではあるがコミュニケーション能力もつき、お気に入りの友達ができるほどに、周囲に関心がもてるようになった。 だが人格は変わってはいない。 僕は一度も「弟がほかの子だったらいいのに」と思ったことがない。 一緒に野球ができなくても、テレビを見て笑い合えなくても、別にかまわない。 障害児教室にいるのが僕の弟だということを確認しに来る人もいるが、恥ずかしいとは思わない。 というか、「かわいいな」と言ってくれる人のほうが多いので、ちょっとうれしい。 いつか、僕も弟も大人になる。 「かわいい」だけではすまされない時が、弟に訪れたとき、僕がどんな気持ちになるのか、今の僕には想像できない。 その時が来ても、弟はきっと僕を好きでいてくれる。 それだけは断言できる。 そして、それは僕にとって何よりの宝になるに違いない。 (第24回全国中学生人権作文コンテスト兵庫県大会最優秀賞) 中学生の作文「私の兄」 2006/12/1記 このブログは、広告の書き込みを削除するのが面倒なので、楽天ユーザーしか書き込めない設定にしています。 中学生の作文「僕と弟」の作者が私のもうひとつのブログにコメントを下さったので紹介します。 Shu: どうもはじめましてそれ書いた本人です。 なんかこういうとこで載ってるの見ると照れますね。 楽天ブログのほうも見させていただきましたがこれだけいろんな人に誉めていただくと嬉しいですね。 わざわざ手紙までいただいて、ありがとうございます。 手紙見てから実際にブログ見るまでこんなに時間が空いているという腰の重い本人でした(笑) また、お時間があったら見に来てくださいね。 オバチャン、オジチャン達はともすると思考が膠着してしまいます。 良い刺激を与えてくださると嬉しいです。 アラビア石鹸 アトピー、乾癬、敏感肌、ニキビ肌、老人性の乾燥肌の方にも好評です。 ヒマラヤロックソルト 高い酸化還元力があり、アンチエイジング効果があります。 無添加・手作りのパンとクッキーの店 こさり アトピッ子のためのパン等オーダーできます。 進物用の詰め合わせも承ります。 第25回 チャリティー・ジャズ・メッセ 2006 11月12日(日)午後3:00開演/会場:エル・シアター(天満橋のすぐ近く) 障害を持つ人たちと共存するオペラ 11月18日(土)午後5:30開演/会場:吹田市文化会館 メイシアター大ホール お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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