｢歩きつなぎの旅」の記録

2013年07月07日（日）晴


04:00 起床。細巻寿司とインスタント味噌汁の朝食。不要な荷物は部屋に残し、04:50 「岩木屋旅館」を出発、国道４４号線に出る。「釧路から４８ｋｍ」の距離標識。今日はこれが、「釧路から８０ｋｍ」になる地点まで歩くつもり。しばらく北へ進むと人家は途絶え、丘陵と原野・湿原ばかりになる。



06:00 大別（おおべつ）橋、厚岸水鳥観察館でひと休み。空は快晴、暑くなりそう。立ち上がって歩きだすと、右足裏にシビレるような痛みが走る。１日休んだくらいで治るはずがないよなあ。それでも２～３分我慢して歩くと、麻痺して痛みを感じなくなる。



国道沿いに「カヌー駅」の標識が見える。別寒辺牛（べかんべうし）湿原をカヌーでめぐる際の起点になっているらしい。07:20 糸魚沢駅。利用者なんてほんの僅かだろうにもかかわらず、ずいぶん立派な駅舎。宿泊適地と思われる。糸魚沢集落、民家１０軒ほど。

単調な丘陵と原野が続く。乗用車が止まり 「乗りますか？」とおばさん、「いえ、歩き旅なので。ありがとうございます」。道路脇の溝に、小鳥がじっとしているのを見つける。近づいても逃げない。精巧な模型？いや、かすかに動く。怪我をして動けないのかも。08:50 浜中町に入る。小さい虫や、時折大きいアブがまとわり付いてくる。急に暑くなり、昆虫達が羽化し始めたようだ。



09:10 茶内、今日の行程で唯一のコンビニがある。ジュースを調達。コンビニ内での店員と客の会話。「暑いですねえ」と店員のおばさん、「こんなに暑くちゃ死んじゃうわ」と客のおばさん。北海道だと、このくらいの暑さでヒトが死ぬのだろうか。気温はせいぜい ２７～２８度。日陰に入り、パンとジュースで昼食休憩にする。靴と靴下を脱ぎ、足のメンテナンス。



「釧路から７１ｋｍ」標識を過ぎてしばらく、10:20 立派なトイレと展望台。野営適地と思われる。隣の簡易店舗で買ったソフトクリームを舐めている家族連れがいる。若い奥さんが喋っているのは、どうも中国語のようだ。

10:55 「浜中入口」の標識。地図を見ると、国道４４号線に「浜中基線」・「熊牛基線」の文字が見える。この区間の原野に、８ｋｍ以上の直線道路。道路の北側には鉄製の防風柵が延々と続く。冬季の北風用なのだろう、今は水平方向に畳まれている。日陰はない。今日１日だけで、かなり日焼けした。



12:20 今日の目標地点・「釧路から８０ｋｍ」標識に到着する。ジュースをひと口飲んでから、ヒッチハイクに取り掛かる。交通量が多くないので、時間がかかるかも知れない。１０分ほどでＲＶが止まってくれる。「厚岸まで行きたいんですが」、「厚岸までは行かないなあ」。残念。



５０台くらいパスされただろうか、12:45 乗用車が止まってくれる。「厚岸まで行きたいんですけど」、「いいよ、後ろに乗って」。拾ってくれたのは７０歳くらいの男性。用事で根室まで行き、釧路へ帰る途中だという。「助かりました。なかなか止まってもらえなくて」、「ヒッチハイクで事件が起きたことがあるから、みんな警戒してるのかも知れないねえ」。３０分ほどで厚岸に着く。

「イオン厚岸店」にて食料・飲料を調達、13:40 「岩木屋旅館」に帰り着く。宿の主人によると、「今日は他に２人の泊まり客から予約が入ってる」とのこと。ひとりは自転車旅行者だという。入浴と洗濯を済ませ、足のメンテナンスを行う。この足の状態なら、明日以降も歩き旅を続けられそうだ。夕食は寿司・一口稲荷・きんぴらごぼう。「厚岸 夏まつり」の祭囃子が聞こえる。19:30 就寝。３泊目の「岩木屋旅館」、素泊 ３５００円。


厚岸 → 姉別 ： ３２．７ ｋｍ （ 北海道一周徒歩旅行累計 ８５２．９ ｋｍ ）