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10分ほど遅刻したが、ちゃんと鑑賞できた。
アメリカ映画でここまで日本軍をまともに描いた映画は初めてではなかろうか。クリント・イーストウッド監督は、日本俳優を使い日本語セリフで見事に(というか日本人以上に)硫黄島を戦った日本兵達の心を描写した。 戦略的に非常に重要な位置にあるものの、厳しい環境下の硫黄島に着任した渡辺謙演じる栗林中将。その最初の見回りで、体罰を受けているところを救われる二宮和也演じる西郷。古参将校からの反発を受けながらも硫黄島をどう守るか合理的に検討し、島に洞窟を掘り要塞化する。要塞化する日々の間に民間人は本土へ避難させ、また将兵は家族に手紙をたくさん書く。そしていよいよ米軍上陸の日。玉砕を禁じ生き残ることで硫黄島を少しでも長く守らんとする、当時としては画期的な作戦。しかし米軍に次々と陣地を奪われ最後は総員で突撃することに・・・。 同じ部隊の将兵が「天皇陛下万歳」と叫びながら自決していくなかで、たまたま栗林中将の指令を聞いた西郷は生きて本軍と合流するために進んでいく。生き残って、まだ見ぬ子供と妻にふたたび会いたいと願いながら。 戦争の悲惨さはもちろんのことだが、もっと重い何かをこの映画から受け取った。生きること、家族への愛、戦うということ。う~ん、うまく言葉にできないけれど、戦争はやってはいけない(それはそれで当然ですが)というお題目ではなく、もっとなにか心に染み入るもの。殉じるということ、何を自分の信念とするのか。そう、心のありように繋がる何かを、自分は確かに受け取った。硫黄島守備部隊の将兵から。そしてそれを描き出して伝えてくれたクリント・イーストウッドの手腕に脱帽。たくさんの日本人に観てもらいたい映画の一つです。 クリント・イーストウッド監督の硫黄島2部作の日本編なので、アメリカ編の「父親たちの星条旗」も観たくなってしまいました。 公式サイトはこちら 12/9 横浜ムービル(リニューアルオープンサービスデーで1000円!) 硫黄島からの手紙(期間限定)(DVD) ◆20%OFF! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.04.25 22:08:52
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