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アメリカで暮らす一人娘のもとを北京からたずねてきた父親の姿が描かれる。アメリカナイズされた娘に対して、中華鍋を購入して高齢者大学で覚えた手料理を準備する父親。しかし久しぶりに会ったというのに夕食中の二人の間に会話はあまりない。 娘の宜藍は中国人の男性と離婚して、今は大学の図書館で司書をしている。昼間、時間をもてあます父親は近所の公園でペルシャ人のおばあさんと知り合いになる。おばあさんの旦那はとっくにイランに帰り、息子夫婦と暮らしているが、息子夫婦に孫ができると老人ホームに引き取られる。お互いが言葉が通じない中、拙い英語で意思疎通を図ろうとする姿がほろっとさせる。 ときどき夜中に出かけたり、外泊したりする娘に対して、心配のあまり大学までたずねていったり最終バスを待ったりする父親。そして離婚のことについて宜藍に小言を言うと、宜藍はこれまでためていた鬱憤を一気に吐き出す。ロケット工学者だった父が女性助手と噂になり、事務員に降格されていたこと、そのことで彼女と母親は肩身の狭い思いをしてきたこと。 宜藍の告白、というか静かな怒りに対して、翌朝壁越しに真実を話す父親。お互いの胸のうちがある程度すっきりして、心が少しは繋がったのかな、という、水辺のベンチで並んで座る二人のシーン。 何でも第55回サン・セバスチャン国際映画祭で、最優秀作品賞をはじめ4部門を受賞と、かなり評判はいいみたいだけど、自分にとっては少し良さがわからなかったかなあ。何も事件が起こらずに、淡々と、あくまで淡々と時間が過ぎていく。父親の挙動は少し面白いものの、勝手に部屋を捜索したり、妻子ある男性との恋で離婚した娘の行状を非難したり、古い家長的価値観が染み付いている父親の行動は宜藍でなくてもいらっとくるでしょう。 そんな二人が最後には心を通わせるようになるのはいいストーリーなんだけど、もう少し動きがほしいよね。 公式サイトはこちら 11/22 恵比寿ガーデンシネマ 12/26からシネスイッチ銀座他で公開! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.11.28 23:40:25
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