Windows10でUSBメモリやSDカードなどを破壊されないようにするためのメモ
私は複数のパソコン環境間でデータの移動をするためにUSBメモリを利用しています。Windows7までは問題なくやり取りができていましたが、Windows10の落とし穴にはまり合計300GBのデータを失う結果になってしまったのでここにまとめます。 Windows10では起動を早くするために、PCに繋がっているドライブの内容(index)をシャットダウン時に起動ディスクに保存し、再起動時にわざわざ繋がっているドライブにアクセスせず保存された内容と同じであるとして高速起動する機能があります。これが『高速スタートアップ』です。 しかし、この機能はリムーバブルストレージに対しては落とし穴となります。 USBメモリ、SDカード、USB外付けHDDなどをマウントしたままの状態でシャットダウンすると、『高速スタートアップ』が有効なPCでは全てのドライブが次回起動時も接続されており、内容に変化がないことを前提にシャットダウンしてしまいます。 すると、次回起動する際にメモリやドライブが外されていたり、違うメモリが挿さっていたりすると、シャットダウン時の内容と不整合が発生し、最悪の場合外付けHDDやUSBメモリにアクセスできなくなります。アクセスできないだけならいいのですが、リトライを繰り返しWindows10標準のNTSFドライブとしてマウントしようとします。このため、読めなくなったメモリをリカバーソフトやサルベージツールで解析するとFAT32ではなく、NTSFドライブとして認識され、保存されたデータを読み書き出来なくなってしまいます。 私はそんなことには気づかず(Windows7にはない機能ですし、高速スタートアップが何を行っているかはWindowsのヘルプには説明されていません)、128GBのUSBメモリ3本分の個人データを失いました。 USBメモリやUSB外付けHDDの多くはMacやLinux、テレビレコーダーなどにそのまま使えるようにFAT32でフォーマットされています。PC用はNTSFでフォーマットされているためテレビやレコーダーには使えません(一部対応している機器もあります)。 そのためFAT32フォーマットのUSBメモリやドライブを使用する場合は、正常に取り外しを行ってからシャットダウンする必要があります。しかし、大容量のUSBメモリは過熱などによりマシンフリーズを引き起こすこともあるので、『高速スタートアップ』を外しておくことが望ましいでしょう。 ◆高速スタートアップの外し方を以下に説明します。★Windows10のコントロールパネルを開き『システム』を選びます★左のメニューから『電源とスリープ』を選びます★右側をスクロールし『電源の追加設定』を選びます★左のメニューから『電源ボタンの動作の選択』を選びます★『現在利用可能でない設定を変更します』をクリックすると シャットダウン設定を変更することができます★『高速スタートアップ設定を有効にする』のチェックを外します★『設定の保存』をクリックして完了です。コントロールパネルを閉じます。