マルガリータでも使われているキュラソーですが
カクテルではよく用いられるアイテムのひとつでしょう。
オレンジの果皮で風味を付けた、香りの強い甘いリキュールで、
17世紀、オランダ人が、南米ベネズエラの北にあるキュラソー島で採れるオレンジを原料にしてつくり、島の名を付け発売したのがはじまりです。
オレンジ果皮を水で戻してアルコールとともに蒸溜し、
果皮のさわやかな香気成分を抽出してつくりますが、
これにシロップを加えたのがホワイトキュラソー、
着色したものをブルーキュラソー、
オレンジの浸漬液を加えブランデーをきかせたものをオレンジキュラソーといいます。
しかし現在では、キュラソー島からはオレンジ畑が消えたため、世界各地のものが原料となっております。
そのホワイトキュラソーの代表的銘柄がコアントロー(Cointreau)でしょう。
フランス・ロワール地方産のリキュールで、創始者エドゥワール・コアントローが
1819年に開発し、現在に至るまで開発当時の味を厳密に再現しています。
スピリッツにビターオレンジとスイートオレンジの果皮、葉、花などに
極秘の成分を加えて香味を抽出したものをさらに蒸留し、
シロップやスパイス類で香味を調整して作られます。
発売当初はトリプルセック(Triple Sec、「三倍辛い」の意)という商品名でしたが、
甘さを控えた類似品が多数出回りだしたため、コアントローと改名されました。
飲むだけではなく、お菓子作りでもよく使われるので、
キュラソーは知らなくてもコアントローは知っているという人も多いことと思います。