前回“ザ・マッカラン”が政府公認第2号であると説明しましたが
では第1号はというとどこの蒸留所なのか・・・・??
1700年前後からの度重なる増税によって始まる密造時代ですが
それは1823年に酒税法が改正され税率が引き下げられるまで続きました。
この改正を巡っては、当時のイギリス国王ジョージ4世が、
腕利きの密造業者ジョージ・スミス製造のウイスキー“グレンリベット”を愛飲したため、
王が密造酒を好むことがあってはならないと判断した側近が密造の原因を断つべく
税率の引き下げを決断したとも伝えられています。
そして1824年、グレンリベット蒸留所が政府公認第1号となり密造時代に終止符を打つわけですが、ジョージ・スミスは初めのうち、密造酒仲間から裏切り者として命を狙われることもあったようです。
また、グレンリベットは評判が良かった為、便乗してグレンリベットを名乗る蒸留所が多くなり、スミスはこれに訴訟を起こし勝訴することになります。
これ以後、グレンリベットを単独で名乗れるのは“THE”をつけて
“ザ・グレンリベット”だけとなったという逸話もあります。
ウイスキーの歴史を動かした銘酒なんですね。
写真の12年は、麦芽の香ばしさと蜂蜜のような風味がミックスしバランスの良さが特徴で、世界でも多くの人に愛飲されている“ザ・グレンリベット”を代表する銘柄です。