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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2008.12.02
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カテゴリ:mandala-integral

<1>よりつづく
「トランスパーソナル心理学」 <2>
岡野守也 1990/1  青土社 単行本 262P 、増補新版2000/07
★★★★★

 どうも最近の当ブログは、古書ばっかりめくっているようで、ちっとも新しくない。新しいものを模索しているつもりだったのだが、いつの間にやら、なつかし屋のおっさんになり果てている。

 この本もまた20年前に出た本であって、さらには10年前に増補版がでたのに、さらにその本も売り切れている、という状態だ。なんでまた、今さらここでこんな本を読んでいるのじゃ、と、自分としてはちょっともどかしくも思う。

 この本、著者にとってはほぼ処女出版にあたる本で、彼のその後の意欲的な出版経歴をみると、もともとプロテスタント牧師でありながら、継続的に仏教研究に精をだしているようであり、機会があれば、この岡野守也という指標で、時代をおっかけてみるのも面白いだろう。

 トランスパーソナルな動きについては、もともと身近な存在でありながら、どこかでストッパーがかかって距離間を縮めなかった理由は、他でも触れたのでここではメモしない。ここにきて、玉川本を「ガイドブック」として、「エサレン」本を副読本として、ひととおりの地球探訪を始めてしまったかぎり、しばらくはこれらの古書と付き合っていかなければならない。

 これはひとつのカルマであろう。いつかはこなさなくてはならない宿題を一夜漬けでやっつけてしまおう、というような魂胆がみえみえだ。通過しなくてはならないのなら、なにはともあれ、ここは覚悟して突入し、早めに切り上げることにする。

 こうした理論的発展のなかで、マズローは、やがて、人間の成長の極限として<自己超越>をはっきりと想定することになった。それには、前章で述べたような状況のなかで、エサレン研究所などを通して出会うことになった禅、ヨーガ、道教、スーフィズムといった東洋宗教、あるいはシャーマニズムの再評価なdの影響が大きかったのである。p81

 マズロー心理学とフランクフル心理学は、人間の本質を明らかにする上で、鮮やかな対比をなしながら照らし合っているということができる。つまり、それぞれが置かれた状況は、成長と悲惨という正反対の極限である。しかし、少数の例外的人間に人間すべての<潜在的可能性>を見たという点では、みごとに一致している。フランクフルの眼差しは、恐るべき質量の残虐行為をしたナチの人間性でも、協力ないし黙認した大多数のドイツ国民の人間性でも、低下した精神状況に陥った大部分の囚人の人間性でもなく、少数ではあれ高貴な人間が存在するという事実に注がれている。p103

 アサジョーリは臨床に力を注いでおり、あまり本を書かなかった。60年代、ロロ・メイやマズローらによってアメリカの心理学界に人間性/実存心理学の流れが形成されて、理解・受容される土壌がようやくできあがり、エサレン研究所の創始者、マーフィーやプライスが、すでに存在していたトランスパーソナル心理学としてサイコシンセシスを、いわば発見・紹介してはじめて、アメリカで知られるようになった。p112


 ウィルバーは「アートマン・プロジェクト」で展開した発達段階論は、個人だけでなく、人類の進化史にもあてはまるという。集団としての人類は平均的にはようやく<自我レベル>に達したところであり、ブッダ、イエス、パドゥマサンバヴァ、エックハルト、ラマナ・マハリシ・・・など少数の例外的な神秘家・聖者たちは先駆者である。そして、もし賢くふるまうなら、霊的なエリートの個人だけではなく人類全体もさらに進化し、ついには<アートマン--神--空のレベル>にまで至りうるという。これも前二著に劣らない、ニューエイジ--トランスパーソナルの主張を代表する、壮大なスケールの名著だ。ここまでくると、完全に心理学のワクを超えて、人類史へのヴィジョンの問題になる。p171

 グロフは72年から87年まで、ヒューマン・ポテンシャル・ムーブメントのメッカ、エサレン研究所の居住研究員となり、そこで、トランスパーソナル心理学の開拓者はもちろん、チベット密教の僧、禅僧、東南アジアの上座部仏教の僧、スーフィーの指導者、アメリカ・インディアンのシャーマン、ヨーガの導師など、さまざまな霊性の指導者や、ベイトソン、キャンベル、カプラ、エルジン、シュルドレイクなど、各分野の研究者と幅広い交流をすることになった。そうした交流をとおして、グログはLSDによる体験が、薬物中毒による妄想ではなく、むしろ深層心理学各派から東西の神秘思想に到るまで、さまざまなかたちで観察されてきた体験と重なる人間の魂の深層に潜む普遍的なものだという確信をいっそう深めた。p182

 あるとき、エサレン研究所で、さまざまな派の修行で使われる呼吸法の合同ワークショップが行われた。グログは、それらを体験・観察し、手続きはいろいろだが要するに「早くて深い呼吸の持続」がポイントだと見て、そのヒントと妻クリスティーナの助言から、早くて深い呼吸の持続、深層にあるものを喚起・誘発するような音楽、心と体の関係から生まれる問題に対処るためのボディワークを組み合わせた<ホロトロピック・セラピー>というグループ・セラピーの技法を開発した。現在、トランスパーソナル心理学の代表的なセラピーの一つになっている。p200

 ブリージングが終わると、「マンダラ・ドローイング」といって、大きな円が印刷してある白紙と一箱のクレヨンがみんなに配られ、描きたいこと描くようにといわえる。体験したことを言葉でなく、絵で表現するのである。p207

 第四は、自分たちがやっていることを理論的に正当化・弁護するものとして期待している、というタイプがある。これは、新宗教・精神世界に見られる現象である。トランスパーソナルとそれらの違いは、先ほども述べた、オープン・システムかクローズド・システムかというところにあるが、そこを別にすれば、かなり近い面もある。相互利用できないこともないし、実際、交流がある。p250

 玉川信明は、Oshoとトランスパーソナル心理学との「相対関係」を探ろうとした。その試みが成功したのかどうかは定かではない。しかし、70年代のエサレンとプーナ1におけるセラピー群がともに「ブッタたちの心理学」探究の潮流を生み出したことは間違いない。ただ、エサレンは、心理学の最先端を自任していたが、「ブッダ」たるものをまだ自らのものとすることはできないでいた。

 かたやプーナ1におけるグループ・ワークは、ブッタが心理学まで降りては来ているが、そこは最終形態ではなく、すばやく瞑想のレベルへと吸い上げようとしていた。ここにお互いの出会いがあり、また次のステップへのせめぎあいがあった。

 岡野がここで言っている「クローズド・システム」に対する批判は、トランスパーソナル側からの「グルイズム」批判となってでてくるし、ブッタ側からすれば、結局トランスパーソナル心理学は、「マインドの遊びごと」という表現にならざるをえなかった。

 当ブログにおける探究のひとつは、この「ブッダ達の心理学」にある。いましばらく、古書たちとのお付き合いがつづく・・・。






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Last updated  2008.12.02 06:59:36
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