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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2008.12.07
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カテゴリ:mandala-integral


「神秘学概論」
ルドルフ・シュタイナー /高橋巌 1998/01 筑摩書房 文庫 462p
Vol.2 No.456 ★★★☆☆

 当ブログにおいてもビデオシリーズ「シュタイナーの世界」「シュタイナーの宇宙進化論 」、コリン・ウィルソンの「ルドルフ・シュタイナー」、などで、なんどもシュタイナーを読みこむチャンスを作ってみるのだが、いまいち二の矢がつづかない。

 今回、玉川リストのなかにこの本がなければ、いかに雑読の当ブログといえど、なかなかシュタイナーの世界には入っていかなかっただろう。いや、むしろ雑読の当ブログゆえ、なかなかシュタイナーには入っていけない、と言えるかもしれない。

 Oshoの「私が愛した本」のなかにも、なぜかシュタイナーの名前がない。「神秘学編」のなかにG・I・グルジェフ、P・D・ウスペンスキー、マダム・ブラヴァツキー、J・クリシュナムルティ、エックハルト、ヤコブ・ベーメ、コリン・ウィルソン、などなどの面々の名前が並んでいるのなら、ここでこそ「ルドルフ・シュタイナー」の金字塔が並んでいなければならないはず(?)だと思うが、ない。

 ひょっとすると、私が読み落としたのかも知れないが、たぶんこれはOshoが意識してリスト・アップしていないのだと思う。どこかでOshoは、神智学のながれにいて、インド支部の要職にあったシュタイナーが、マイトレーヤーとしてクリシュナが選ばれると、それへの反発心や嫉妬心(だったかな)から、神智学を離れて、自らの人智学を作った、と語っていた。

 その認識には大きく間違いはなさそうなのだが、そのブラバッキーやクリシュナムルティーをリストアップしておきながら、シュタイナーをほとんど「無視」しているところを見ると、Oshoはシュタイナーの本を「愛して」いなかった、ということになるだろう。なぜにOshoはシュタイナーを愛さなかったのだろう。

 神秘主義についてOshoはつぎのように言っている。

 体験した者たち、彼らは無口になる。語ることをやめたわけではない。彼らは手法については語るし、方法については語る。だが、彼らは真理については語らない。彼らはいかにしてそれを達成するか、いかにして途上の落とし穴を避けるか、いかにして道に迷わないようにするかを語り、「これがその道だ、この方向に行けばよい」とあなたに何枚かの地図、道すじを記した地図を与える。彼らは正しい方向に進んでいることがわかるように、途中で出くわすいくつかの目印について教える---それが彼らにできるすべてだ。だが、真理、あるいは神については、ただの一言も言うことができない。 「英知の辞典」p322

 なるほど、このコンテキストに続けるとするなら、確かにシュタイナーは語りすぎる。雄弁は銀、沈黙は金、というアフォリズムは、この場合、Oshoから見たシュタイナー観についてあたっているかもしれない。体験した究極の真理は語り得ない、語り得るものは真理ではあり得ない、とするなら、シュタイナーは何を語っていたのだろうか。本書は何版も重ねて続刊されたが、「16版から20版までの序言」のなかでシュタイナーは次のように述べている。

 私は本書に「神秘学」という書名を与えたが、それによって直ちに誤解が生じた。ある人びとによれば、「科学」であろうとするなら、「神秘」であってはならない、という。しかしこの非難はあまりに浅薄である。まるで、ある内容を公開する人を、その内容を「秘密」にしようとしている、と言って非難するようなものだからである。本書のすべては、まさに「神秘」としか呼べないものに、「科学」を表現するときと同じ表現形式を与えようとしているのである。一体、「自然科学」という言葉を用いるとき、「自然」についての知識を扱う、というのではないのか。神秘学は、外なる自然の中には知覚されず、魂の内面を霊の方向に向けるときにのみ知覚されうるような「神秘」についての知識を扱う学なのである。
 「神秘学」は「自然科学」の対極にある。
p032

 エーテル体、アストラル体、アカシャ年代記、などなどの言葉を多用することでシュタイナーは何事かを私たちの前に提示しようとするが、知識として言葉にできるものはすでに「既知」なるものであり、以前として「未知」なるものは残る。語りえないから「未知」なのであって、ここでシュタイナーはいったい、なんの努力をしたのだろうか、という疑問が残る。極限すれば、シュタイナーは未知なる神秘を自ら体験したのだろうか、という疑問である。

 巻末の「解説」で1998年の笠井叡は次のように述べている。

 シュタイナーが90年後にどう改訂版を書くか、と問うよりも、読者は自らの霊聴にしたがって、個々の「神秘学概論」を生み出すべきなのであろう。それは決して不遜と言われるべきことではない。まず文献主義的に読まれたくないのが、当のシュタイナー自身なのであり、シュタイナーが自分の霊視、霊聴内容を「神秘学概論」として公開したのは、意識魂の時代のすべての人間が自力で霊聴を獲得し、それによって宇宙の進化の舵取りを行わなければならないからである。そして霊聴へ至るために、霊視内容を捨て去らなければならないように、霊視内容としての「神秘学概要」は、捨て去られなけばならない。その時、始(ママ)めて、神秘学は歴史と共に生きることができるのであり、その態度の中からしか、現代の秘儀は存在し得ない。p458






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Last updated  2008.12.07 09:28:54
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