9295274 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2012年08月24日
XML

やっぱり天才と認識させる一枚


 リトル・スティーヴン(Little Steven)は、スティーヴ・ヴァン・ザント(Steve Van Zandt)あるいは、マイアミ・スティーヴ(Miami Steve)の名でも知られる米国のロック・ミュージシャン。1950年、ニュージャージー州アズベリー・パークの生まれで、長らくブルース・スプリングスティーンの相棒として活躍してきた。1999年からのドラマ『ザ・ソプラノズ』では俳優としてもその才覚を示した。

 ブルース・スプリングスティーンの右腕だった彼は、1982年からソロ活動(ソロアルバム制作)を開始し、その数年後にはスプリングスティーンのバックバンドであるE・ストリート・バンドを“卒業”する(ただし後に復帰)。しばらくはソロ活動に専念し、サン・シティ(1985年の反アパルトヘイトのチャリティ盤制作)に代表されるように、政治的なロッカーとしての活動を続けた。そんな中、1989年にリリースされたソロ4作目がこの『レヴォリューション(Revolution)』というアルバムだった。

 正直、“ロックは政治メッセージ”というのも好きではないし、奇抜なファッションといい、どこかホモっぽい佇まいも好きではない(念のため、女優の旧姓モーリーン・サントロ、現モーリーン・ヴァン・ザントと結婚している)。本アルバムのどこかしらやかましいエレクトリック・ファンク風(明らかにそれは打ち込みのドラミングのせい)なのも決して最高とは言い難い。

 それでもなお、本盤は何度聴いても素晴らしい。何べん聴いたかわからないけれど、今後もう百回聴いたとしても、きっとこの感想は変らないと思う。でもって、その理由を考えてみると、ひとえにリトル・スティーヴンの才能ゆえに他ならない。クレジットを見ると、バックバンドとしての位置付けの“ディサイプルズ・オブ・ソウル”は、以前のメンバーから総入れ替えされている。しかし、よく見ると、ヴォーカル、ギターのほか、一部のドラムとパーカッションを除き、ドラムのプログラミングも全部L・スティーヴン自身がやっている。つまるところ、キーボード(およびMidiのプログラミング)、ベース、一部のパーカッション、バックヴォーカルという、どうしても必要な部分だけを助っ人の手を借り、基本的には自分自身で作ってしまったようなアルバムなわけである。もちろん、ロック・ポップ界には、トッド・ラングレンに代表されるように、何でも自分自身でやってしまう凄腕がいるが、実はリトル・スティーヴンもその手の人間なわけだ。B・スプリングスティーンのプロデュースをやっていたことからもその辺の音楽制作者としての才能は窺い知れるというものだが、これだけ力の入ったものを見せられると、聴き手の方は“恐れ入りました”としか言えない。そんな迫力がこのアルバムにはある。

 個人的おすすめは、1.「ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー」、表題曲の2.「レヴォリューション」、6.「ニュースピーク」、8.「レオナード・ペルティア」、9.「自由への扉(直訳では、「解放の神学」)」、10.「ディシプリン」(こんなに挙げてしまっては収録曲の半数以上ではないか…、苦笑)。繰り返し言うが、政治的なロックはご免願いたいと心の中で思っている自分がいる。でも、ここまで見せつけられると、それもありなのかもと思わされてしまうほど、秀逸なアルバムである。



[収録曲]

1. Where Do We Go From Here?
2. Revolution
3. Education
4. Balance
5. Love and Forgiveness
6. Newspeak
7. Sexy
8. Leonard Peltier
9. Liberation Theology
10. Discipline

1989年リリース。






  下記ランキングに参加しています。
  お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします!
        ↓           ↓ 

   にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ    人気ブログランキングへ     ブログランキング・にほんブログ村へ










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012年08月24日 19時01分18秒
コメント(0) | コメントを書く
[洋ロック・ポップス] カテゴリの最新記事


PR

Freepage List

Category

Free Space

  ブログランキング・にほんブログ村へ
     にほんブログ村

   にほんブログ村 音楽ブログ ロックへ

   にほんブログ村 音楽ブログ ジャズへ

   にほんブログ村 音楽ブログ ワールドミュージックへ
      ↑        ↑
ランキングサイトに参加しています。よろしければクリックで応援お願いします!
      ↓        ↓
  人気ブログランキングへ



↓相互リンク↓

ちょっと寄り道 [音楽の旅]




Calendar

Archives

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

Headline News


© Rakuten Group, Inc.