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音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2013年05月23日
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リラックス・ムードが伝わる、陰をたたえつつもどこか爽やかさの残る好盤


 エリック・クラプトン(Eric Clapton)という天才は、何ともお騒がせな人でもある。人生の迷いや悩みがそのまま音楽人生にも通ずるという、幸か不幸かわからない生き方をしてきた。大雑把に挙げても、70年代はドラッグ依存症とそこからの復帰。その後はジョージ・ハリスン(元ビートルズ)の妻との恋やら、アルコール依存症やら、さらには交通事故まで。90年代には息子の転落死など、人生の波乱が続いた。

 こうした彼の人生の歩みはしばしば楽曲や作品に反映され、ファンもそれとリンクさせて聴いてきた人が多い。つまるところ、クラプトンの特徴の一つは、人生の歩みがそのまま曲やアルバムに反映される度合いが強い点にあるとすら言っても過言ではないのかもしれない。元ジョージの妻へ捧げた「愛しのレイラ」(デレク・アンド・ザ・ドミノス)や、不慮の事故で亡くなった息子に捧げた「ティアーズ・イン・へヴン」などの彼の有名曲は、その典型例と言うわけだ。

 さて、本盤『安息の地を求めて(There’s One In Every Crowd)』は、名作として知られる『461オーシャン・ブルヴァード』に続く本格復帰後のソロ第二弾アルバム。上のようなクラプトンの波乱の人生を考えると、ある意味安定していた時期ということになるだろうか。だからといって他に埋もれていいアルバムというわけではない。原題を直訳すると“どんな群れにもそんな奴はいる”と言ったように意味になるけれど、まさしく他に埋もれるのではなく、“群れの中で存在感を示す個”というタイトルにふさわしい内容ではないかと感じている。

 楽曲のよさ、アレンジのよさに加え、何よりもいい感じに肩の力が抜けたリラックスぶりが、聴き終えた後にほのかな爽やかさを残す、そんな好盤と言えるように思う。クリーム時代のようにハードなクラプトンもいいし、もっとポップな路線に走った後年のクラプトンも悪くないのだが、どれか一つ選べと言われると、筆者は本盤や『461オーシャン・ブルヴァード』の前後のレイドバックしたクラプトンも捨て難く思ってしまう。本盤の収録曲の中で個人的にベストなナンバーは、1.「ジーザス・カミング・スーン」と2.「揺れるチャリオット」、8.「可愛いブルー・アイズ」。他には、エルモア・ジェームズの5.「ザ・スカイ・イズ・クライング」、メアリ・マックリアリーの6.「ブルースを唄って」も外せない。

 ファンからはいろいろ期待され、型にはまったものを求められるのがこの人はいやだったのだろうか。そしてまた多様なことができる器用さ(いい意味でも、悪い意味でも、どちらとも)も、この人には備わっていた。そんなことを考え出すと、一歩引いたクラプトンも捨てがたく思えてくるのである。




[収録曲]

1. We've Been Told (Jesus Is Coming Soon)
2. Swing Low, Sweet Chariot
3. Little Rachel
4. Don't Blame Me
5. The Sky Is Crying
6. Singin' the Blues
7. Better Make It Through Today
8. Pretty Blue Eyes
9. High
10. Opposites

1975年リリース。





 
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Last updated  2013年05月23日 05時45分14秒
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