カテゴリ:洋ロック・ポップス
通好みのさりげない名盤 スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)と言えば、“天才少年”と呼ばれ、1960年代からスペンサー・デイヴィス・グループ、トラフィック(参考過去記事)、ブラインド・フェイスと様々なバンドで名声を確立したマルチ・プレーヤーなミュージシャン。そんな彼のソロ作は比較的遅く、1977年のセルフ・タイトルの本盤『スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)』だった。 セールス面ではソロ2作目の『アーク・オブ・ア・ダイバー』が成功を収めたため、さして売れなかった1st作の方は忘れられがちだである。けれども、緊張感あるバンド演奏(後述の1曲を除いて、まだ一人で各楽器を演奏してはいない)で録音されていて、地味ななかにも巧妙にソウルフルさやファンキーさが織り込まれ(特に後者については共作者で共演者のジム・キャパルディの影響が大きいのかも)、しかも聴けば聴くほど細かく作り込まれたさまがわかる。まとめてしまうならば、派手さはないが“通好みの名盤”と言えるように思う。 全6曲(アナログ盤だとA面・B面に各3曲)というシンプルな構成だが、全編にわたって陰りのある雰囲気の楽曲が並ぶ。前半の聴きどころは、8分越えの3.「ミッドランド・マニアック」。スティーヴ自身がヴォーカル、オルガンのほか、ピアノ、ハーモニウム(パンプオルガン)、ハープシコード、ベース、ドラム、パーカッション、アコギという具合に全楽器を担当し、極度に完成度の高い演奏に仕上がっている。後半のハイライトは、6.「ささやかな願い(レット・ミー・メイク・サムシング・イン・ユア・ライフ)」。きっとまんべんなくどんな人が聴き手であっても癒されること必定の美メロとそれを支える演奏の精度の高さ。 パンクな時代が悪かったのか、はたまた本作自体に派手さがなかったせいなのか、いまだにあまり注目されない盤だけれども、スティーヴ・ウィンウッドのソロ作の中でもトップを争うレベルの出来ではないだろうか。 [収録曲] 1. Hold On 2. Time Is Running Out 3. Midland Maniac 4. Vacant Chair 5. Luck's In 6. Let Me Make Something in Your Life 1977年リリース。 ↓残念ながら現行盤が見つかりません…。あくまで参考イメージとしてベスト盤のリンクを付けておきます↓ [枚数限定][限定盤]レヴォリューションズ〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・スティーヴ・ウィンウッド/スティーヴ・ウィンウッド[SHM-CD]【返品種別A】 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016年08月26日 12時03分35秒
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