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chocoolique の世界あちこち日記

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Mar 1, 2005
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カテゴリ:旅行




今日あったふたつの小さな出来事。

ひとつ目。鎌倉から成田空港へ向かう電車の中で。東京駅を過ぎた頃、初老の女性ふたり組が乗車してきて私の隣の席の前に立った。 「私はいいわよ、あなた座りなさいよ」。譲り合うふたり。必然的に私は席を立った。

数駅が過ぎた。女性のうちのひとりが礼を言いながら電車を下りた。車内に残されたもうひとりの女性。 「お嬢さん、お座りなさいな」。私に声を掛ける。私は席に座った。女性は私に話しかける。どちらへ行かれるの? あちらにお住まいなの? 学校に行っているの? お仕事はされているの? お子さんはいらっしゃるの? お歳はおいくつなの?

上品で善良なご婦人ではあったが、辟易させられる私なのであった。

ふたつ目の出来事。サンフランシスコへ向かう飛行機の中で。日本語の雑誌を読んでいる私のところへ、日本人とおぼしき客室乗務員がやってきた。 「日本語、わかりますか」。 英語で私に尋ねる。私は、はい、と答えた。すると彼女、ちょっと待ってて、と言い残し、ギャレーへと消えた。

数十秒後。戻ってきた彼女の手には “しまじろうカルタ” があった。私は 「あ! しまじろう!」 と小さく叫んだ。彼女は台湾人だが、4歳になる娘が日本語を学習中なので、この しまじろう の教材を使って勉強の手助けをしたいのだと言う。しかし、彼女自身は日本語が不自由なので、私にわからない箇所を説明して欲しいのだと言った。

私は、任せてください、と胸を張った。2歳の姪にさんざん付き合わされたおかげで、しまじろうカルタは空で言えるようになっている。私は彼女に一句一句説明した。これは子供用語ですから、決して、機内でお客さん相手に使わないように――。ふとっちょ、なんて呼びかけちゃいけませんよ――。補足するのも忘れなかった。

終わると彼女は感激の面持ちで、ありがとう、と言った。そして、同じくしまじろうの “こどもちゃれんじ” の冊子を2冊取り出すと、さしつかえなければこれも……と、謙虚そうに言った。

私は、任せてください、と再び胸を張った。雛人形には手を合わせる必要はないんですよ、飾って、見てるだけでいいんですよ――。あんこっていうのは餡のことですよ、アンと引けば辞書に出てますよ――。時節柄の表れたテキストを説明しながら、補足するのも忘れなかった。

終わると彼女はすっかり感激の面持ちで、ありがとう、と言った。私は、こんなの朝飯前ですよ、と言って謙遜した。休憩時間の終わった彼女は、仕事に戻っていった。

数時間後。幾度目かの飲み物のサービスが終わると、先ほどの彼女がやってきた。しまじろうは持っていなかった。が、代わりに、機内食のプレートを持っていた。 「さっきはどうもありがとう。これ、よかったらあなたに」。 見ると、ファーストクラスでサービスするフルーツの盛り合わせのプレートだった。傍らのクロワッサンはいい塩梅に温められていた。今度は私が感激の面持ちで、ありがとう、と言った。

それから着陸までの間、他のフライトアテンダントたちが通りかかっては、日本語教えたんですってね、すごいわね、と私を褒め称えた。なんていうこともないのに、鼻高々の私であった。







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Last updated  Mar 3, 2005 02:37:11 AM
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