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昭和9年9月21日、午前から、関西一帯を猛烈な台風が襲いました。世にいう室戸台風です。
この台風の中心はいったん室戸岬に上陸後、また海上に出て、大阪湾に入り、大阪市や京都市とその周辺に猛烈な風と高潮の被害をもたらしました。新聞各紙は、関東大震災に次ぐ関西の惨事と報じました。 高知県の室戸岬では、風速60メートルに達したところで風速計が壊れてしまい、あとの風速は観測不能。大阪や京都でも最大風速45~60メートルの強風のため屋根瓦が飛び散り、多くの家屋が倒壊しました。 学校の校舎の倒壊も各地で起こり、建物の下敷きになって死亡した子供や先生も多かったのです。 当時は今のような台風情報もなく、登校して授業中に、急に風速を強めて襲ってきた暴風に見舞われたのです。 写真は、倒壊した京都市西陣小学校の救出作業の光景です。この小学校だけで41人が亡くなり、重傷者は数十人と記録されています。 室戸台風により倒壊した京都市西陣校校舎での児童救出 (内蔵助さんのご厚意により転載) 私の家でも、店員たちが表戸を必死で押さえ、父が二階のガラス戸を押さえて、何とか風が家の中に吹き込むのを防ぎました。 幼稚園児の私は、すごい風の音、屋根瓦や植木鉢が庭に落ちる音におびえながら、自宅のたんすのすき間に隠れていました。私の通っていた聖ヨハネ幼稚園に登園したのは、一人だけだったそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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