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2013.01.14
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【チャイナ・シンドローム】
20130114

「電燈をつける時は、10%だけ原子力発電所のことを思い出してくれないか」
「なんで?」
「我が社の供給電力だからだ」


東日本大震災の影響を大きく受けた被災地の現状は、まだまだ十分な復興とは言えないものであろう。特に原発事故の修復は、半年とか1年と言った短期間に決着のつくものではない。私たち素人には見当もつかないような、遺伝子レベルでの危機を感じさせるし、どうしようもない不安に襲われる。
そもそも原子力発電とは、自然エネルギーではない。他の火力、水力、風力、太陽光から得る自然エネルギーとは大きく異なり、作り出した人間でさえもろくに理解出来ていない、未知の魔物なのだ。
ではなぜ原発に依存しようとするのか?
それはもう皆さんご存知のとおり、利益追求に他ならない。“クリーンで安全”なんて建前で、本音は“金(カネ)”だ。
昨年1月24日付、信濃毎日新聞の「今日の視角」に興味深い記事が掲載されている。それによれば、福井県敦賀市の「もんじゅ」は、日本人が独自に設計・開発した原子炉とのこと。だが核分裂が制御できないのでずっと停止状態というではないか。もし爆発したら、福島の比じゃない。関西圏は壊滅状態になると。
それからもう一つ、「ふげん」という原子炉があるのだが、これなど着工から40年たっても実用化からは程遠く、実質的には廃炉とのこと。これらの開発にどれほどばく大な予算がついたのか、そこまでの記述はされていなかったが、思わず呆然としてしまう。

前置きが長くなってしまい恐縮だが、1979年に公開された『チャイナ・シンドローム』は、原発事故の恐ろしさを描いたサスペンス映画だ。
この作品は、爆発後の惨状を連想させるシーンなど一切なく、では何が恐ろしいのかと言えば、原発管理者サイドのあくまで利益追求の姿勢を崩さない態度だ。金儲けのためなら手段を選ばず、暴力すら辞さないという悪質さなのだ。
ストーリーはこうだ。
ロサンゼルスのテレビ局の人気キャスターであるキンバリーは、カメラマンのリチャードと、録音係のヘクターと共に、ベンタナ原子力発電所の取材に出かけた。
3人がコントロール・センターで見学していると、何やら地震のような震動が起きる。

一体何が起きたのかは分からないが、コントロール・センター内の職員は皆が大騒ぎしている。
カメラマンのリチャードは、コントロール・センターは撮影禁止区域にもかかわらず、こっそり撮影し始めるのだった。
コントロール・センター内では、技術者のジャックが計器の異常に気づき、原子炉の緊急停止命令を出した。
こうしてジャックの機転により、危ういところで大惨事は免れたのだったが、原発管理者サイドはろくに検査もせず、すぐにも再稼動させようと目論むのだった。

この作品から分かるのは、何が怖いかってやはり人間が一番怖いのだ。
どんなトラブルに見舞われようと、まずは金儲け。儲けるためには人の命など惜しくはない。なるべくコストを抑えて暴利を貪るという手法だ。
内容が極端だという意見もあるかもしれないが、今後の原発問題も踏まえて鑑賞してみてはいかがだろうか? 一見の価値あり。

1979年公開
【監督】ジェームズ・ブリッジス
【出演】ジェーン・フォンダ、ジャック・レモン

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2013.01.14 06:17:14
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