親が子に遺せるもの
「私はがんになった後に、ムスメを授かりました。だから、この子を残して、死ななければなりません。がんになってもならなくても、死ぬ順番は、私が先に決まっています。だとすると、心残りがないように死ななければなりません」元気に生きているとき、気付きにくいが、大切なこと。能楽殿に立った千恵の歌と語りに、みんな、心を揺さぶられた。舞台袖で見つめていたぼくも、涙をこらえるので精一杯だった。あのコンサートから2年。「『いのちのうた』。もう一回、やりましょうよ」三宅さんが声をかけてくれた。「のぞむところよ」と内田先生も緊急参戦。「またいつか、この場所で」互いに抱き合い、心を込めて別れた出演者とスタッフが、再び能楽殿に集うことになった。コンサート後の千恵の言葉を思い出す。「やりつくしたね。しばらくの間、もういいばい」その笑顔は達成感で満たされていた。2年も充電したから、そろそろよかやろ?また、みんなで歌おうや。なつかしく、恋しい。あの顔ぶれが戻ってくる。千恵が「うふふ」と笑っている。安武千恵追悼コンサート「いのちのうた 第2章『親が子に遺せるもの』」と き:2009年10月31日(土)午後1時開演ところ:住吉神社能楽殿(福岡市博多区住吉3-1)電話092-291-2670 ※西鉄バス住吉下車すぐ、 JR博多駅より徒歩15分(会場に駐車場はありません)出 演:三宅伸治、NUU、海童と夕焼け楽団、内田美智子主 催:「いのちのうた」実行委員会協 力:九州産直クラブ、大地といのちの会、 タカコ・ナカムラWhole Foodスクール、 九州『弁当の日』応援団入場料:大人3,000円、中学生以下2,000円、未就学児無料 ※チケット販売:チケットぴあ(ソラリアプラザ1階、 アクロス福岡2階、博多リバレイン地下2階ほか) 予約センター(電話0570-02-9999)、 ファミリーマート、サークルK・サンクス(Pコード:336-024)お問い合わせ:「いのちのうた」実行委員会事務局 電話090-5020-0404 E-mail:ropponmatsu@mac.com