カテゴリ:Study
今回もハーバードビジネスレビューの勉強メモです。
2011年7月号 意図せぬ悪事の科学 ニュースを見ていると、不祥事というのは出てくるものですね。 例えば、欠陥のある製品で重大事故が起きた、 個人情報が漏洩した、経営者が不正に私服を肥やしていたなどなど...... ただ、ここで述べられているのは、 インセンティブ制度や思い込み(認知バイアス)によって 知らず知らずのうちに不祥事につながることをやってしまうことです。 1.不適切な目標の設定 売上目標を設定するのは良くあることだと思います。 しかし、売上目標を達成するために、 従業員は過剰に料金を請求することに走ってしまうというのです。 例えば、本文の例で言うと、 自動車整備士たちが、壊れていない箇所まで修理して修理料金を請求し、 売上を増やすなど。 これはいけませんですね......( ̄◇ ̄;)!! 2.動機づけられた見落とし 動機づけられた見落とし(motivated blindness)とは、 人は見たいものを見て、それと矛盾する情報については、 知らない方が得だったら見落としやすい という心理現象です。 例えばスポーツで、運動能力向上薬を使って(勿論ばれないように隠れて) 活躍した選手のおかげで興行収入を沢山稼げた場合など、 その選手の周りにいる人は見てみぬフリをするかもしれないということです。 3.間接的であるがゆえの見落とし こういう場合があるとします。 A:大手製薬会社Xが薬を一錠3ドルから9ドルに値上げした B:大手製薬会社Xは小規模の製薬会社Yにその薬の権利を売却。 Y社は薬を一錠3ドルから15ドルに値上げした。 Aだけを読んだ人とBだけを読んだ人の感想を比べると、 Aだけを読んだ人の方が評価が厳しかったそうです。 両方読んだ人はBの方を低く評価したそうです。 つまり、Bみたいに仲介者がいる場合よりも、 Aみたいに直接、倫理的に疑問がある行為を行う方が、 一般的には厳しく評価する傾向があるようです。 4.滑りやすい坂 カエルを沸騰したお湯に入れると飛び出すけど、 ぬるま湯に入れて温度を上げていくと、 温度の変化に対応せずに湯だって死んでしまうそうです。 これと同様、小さな違反行為を許すと、 少しずつエスカレートしてしまい、 大きな違反行為も許されてしまう傾向があるということです。 5.結果の課題評価 「悪意」よりも「悪い結果」を重要視するという話です。 ある男が、ある兄弟が家族を侮辱されたことに対して、 兄はその男に殺意を持って銃を持ち出して撃ったが当たらず、 弟はその男を脅そうとしただけなのに誤って発砲して殺してしまった。 で、一般的には殺人未遂よりも殺人の方が罪が重いので、 この場合だと弟の方が罪が重いと判決が下るわけです。 これはちょっと極端かも知れないけど、 実際の倫理性(気持ち的なもの)よりも結果として被害が生じるかどうかで 行動を判断する傾向があるということです。 結論としては、監視制度や賞罰制度で倫理を強制するよりも、 1.非倫理的行動につながる認知バイアス(思い込み)の存在を認識させる。 2.この決定によって倫理的にどうようなえ異郷を及ぼすのだろうか?と質問をするよう促すこと。 3.排除するつもりの、倫理に反する行動を、許容あるいは奨励しかねないことを リーダー自身が認識するべきである。 ということになっております。 意図しなくても、結果的に非倫理的になってしまう可能性があるというのは なかなか気づけない上に要注意なことですね。(^_^;) blogram ランキング参加中! 人気ブログランキング参加中!
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.06.20 22:20:05
コメント(0) | コメントを書く
[Study] カテゴリの最新記事
|
|