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SYLVANIAのSX-210という真空管を紹介します。
いわゆる10族です。 以前紹介したSYLVANIAの210とはまた違う物です。(あちらはトリタンでカーボンプレートです) 元箱です。 赤くSX-210と印字されています。 筆記体の刻印 カッコいいです。 トップにグリーンリーフのシールが貼ってあります。 O.K.JOPLIN SUPPLY COMPANYと書いてあります。 ミズーリ州に存在した販売代理店なのでしょうか。 ネットで調べても出てきません。 構造はしっかりしていて、プレートは250をひとまわり小さくした印象。 フィラメント点灯。 250くらいの色味でしょうか。 etracerで特性を測定しましょう。 Efは7.5V、7.2V、7.0Vで測定します。 【1本目】 Ef=7.5V, 1.23A Ep=400V Eg=-25.4V Ip=20.15mA rp=5962Ω gm=1406μS μ=8.4V/V Ef=7.2V, 1.18A Ep=400V Eg=-24.8V Ip=20.05mA rp=6396Ω gm=1338μS μ=8.4V/V Ef=7.0V, 1.17A Ep=400V Eg=-24.5V Ip=20.03mA rp=6435Ω gm=1277μS μ=8.8V/V 【2本目】 Ef=7.5V, 1.23A Ep=400V Eg=-26.8V Ip=20.16mA rp=5765Ω gm=1389μS μ=8.0V/V Ef=7.2V, 1.19A Ep=400V Eg=-26.5V Ip=20.05mA rp=5917Ω gm=1358μS μ=8.0V/V Ef=7.0V, 1.17A Ep=400V Eg=-25.8V Ip=20.00mA rp=6199Ω gm=1264μS μ=7.9V/V Ef7.0Vのときの低電圧大電流域ではIpカーブが倒れ始めようとしていますね。 フィラメントのエミッションがそれほど強くない(余裕が殆ど無い)印象で、7.2V以下での使用は止めた方が良いです。 今回測定した最低電圧7Vの1.17Aを4V換算すると、4Vの2AでPX25やDA30などと同じです。つまり「このフィラメントでは210の小さなプレート面積に電子を当てるのが精一杯」なわけです。 しかし設計製造された時代を考えれば仕方が無い気もします。 フィラメントの色味(色温度)からしてそれほど低いわけでもありませんが、やはり塗布されているコーティングの効率がまだ高くない印象ですね。 フィラメント/カソードのコーティングに関しては、日立・東芝・NECなどの技報を読むと真空管開発末期まで続けていたようですね。 VT25A(7V管)と併用する場合はカソード抵抗の切替え(Ipの切替え)は勿論ですが、Efも切替えが必要そうです。 性能は、まさに「古典管」という感じですが、そこがいいんですよ。 (性能だけ求めればもっと後の製品がよいわけで) そういう性能の低い部分も含めて「この真空管の魅力」なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 21, 2024 09:25:37 PM
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