朝日新聞出版、マンガ日本史「北条政子」。
北条政子は、肉食系女子といもいうべき情熱的な女性だったそうです。
源頼朝と恋に落ちると、親が決めた婚約者のもとから逃げ出して、雨の降る夜道を頼朝のもとへ。
駆け落ち婚でした。
結婚後は、頼朝の浮気相手の住む屋敷を襲撃してぶち壊したり。
ですが、長女の大姫、次女の乙姫を病で失い、夫の源頼朝は落馬事故で失い、長男・頼家、次男・実朝はいずれも将軍職に就いたのちに暗殺されてしまいます。
家族を相次いで失いながらも、1人となった政子は、「尼将軍」として鎌倉幕府を取り仕切ります。
朝廷方と戦うことになった「承久の乱」では、後鳥羽上皇の挙兵を聞いて動揺する御家人を名演説でまとめ上げ、甥の北条泰時を総大将に任命し、わずか18騎の兵で都に向かって出発させてしまうのです。
御家人の心が動揺しないように、一刻を惜しみ行動に移し、しかも乱の首謀者が上皇であることを知りながら、朝廷の戦いであることを意識させないように、上皇方の武士の討伐を命じます。
この作戦は見事に当たり、18騎だった兵は、都に着く頃には19万人に膨れ上がり、上皇方はほとんど準備する間もなく負けてしまったのでした。
女性であるため。、正式には将軍職にはつけなかったのですが、実質的には将軍同然であったようで、『吾妻鏡』には、4代目将軍として名がしるされているそうです。
北条政子の没後も北条家は、執権として幕府を支え続け~4代目以降の将軍は都の貴族を迎え「お飾り将軍」だったようですが~、鎌倉幕府は安定期を迎えるのです。