朝日新聞出版、マンが日本史「シャクシャイン」。 アイヌ民族の英雄のお話です。
寒冷の地である蝦夷島(北海道)では、米ができなかったため、
~今と違って、「ゆめぴりか」なんて、まだ作れない時代です。~
本州とは違う独自の文化が育ちました。
蝦夷島のサケや昆布などの海産品、ラッコの毛皮などは、
京に持ち込むと飛ぶように売れたので、
次第に、アイヌと和人の間で、交易が盛んになりました。
そして、アイヌモシリ~人間の静かな大地~に、和人が移り住むようになり、
それまでのアイヌ社会の形が崩れてきたのです。
さらに、和人の一方的な交易に対する不満も募り、
ついにシャクシャインの戦いが始まりました。
シャクシャインは、シベチャリ(北海道ひだか町辺り)地方のアイヌの首長でした。
才覚ある64歳前後の男性だったと言われています。
戦いは、松前藩が、リーダーであるシャクシャインに、うその和平交渉を持ちかけ、
その祝いとして開かれた酒宴の席で、油断したシャクシャインを殺害してしまうのです。
和人って、なんて、卑劣なんでしょう。
その後も、アイヌ民族の苦難は続きます。
明治維新後、蝦夷地が北海道になると、アイヌ民族も日本国民とされました。
が、20世紀になると、アイヌ文化の伝承保存活動が展開され、
1997年に「アイヌ」は、「和人」とは異なるひとつの民族として認められたそうです。
※北海道にはアイヌ語いっぱい
「札幌」~サッ(乾く)、ポロ(大きな)、ペッ(川)。
「室蘭」~モ(小さい)、ルラン(坂)。
「知床」~シリ(大地)、エトゥ(先)