こんな夢を見た。
日が出るでしょう。
それから日が沈むでしょう。
それからまた出るでしょう。
そうしてまた沈むでしょう。
ー赤い日が東から西へ、東から西へと落ちて行くうちに、
ーあなた、待っていられますか。
-夏目漱石 「夢十夜 第一夜」よりー
朝日新聞で、夏目漱石の「夢十夜」の連載が始まりました。
「百年待っていてください、きっと逢いに来ます」
と言い残して 死んでゆく女性。
恋人である男性は、女性の遺言のとおりに、
恋人を生める穴を大きな真珠貝で掘って、
墓石は天から落ちてきた星の破片で作り
その上に座って、空を見つめて過ごすのです。
いつの間にか、月日は流れ、
墓前に美しい百合の花が咲きました。
死んだ恋人は白い百合の花に輪廻転生して、百年目の再会が叶うのです。
不思議で美しい物語。
改めて、漱石の表現の残酷さと美しさは、すごいなと思いました。
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