ダンス！DANCE！

　　朝日新聞出版、マンガ日本史「雷電為右衛門]。

　　寛政の改革(天明７～寛政５年)で出された倹約令で、
　　歌舞伎などが禁止される中、
　　武術のひとつとして奨励された相撲は、庶民にとって数少ない貴重な娯楽でした。

　　１７９０(寛永２)年の秋、雷電というとてつもなく強い力士がデビューしました。
　　初土俵なのに、いきなり、関脇からスタートです。

　　雷電為右衛門、２４歳。
　　雲州松江藩お抱え力士～江戸時代の力士は、藩に面倒見てもらっていたようです。～
　　身長６尺５寸(１９７センチ)、体重４５貫(１６９キロ)、
　　超大型力士の誕生です。
　　江戸時代の男性の平均身長は１５５センチだったそうですから、いかに大男だったことか。

　　雷電は、信濃国の農家で生まれました。
　　子供の頃から、身体が大きく、
　　馬と積み荷を一緒に担ぐほどの力自慢だったそうです。

　　雷電が１７歳になった１７８３(天明３)年、浅間山が大噴火。
　　大凶作となり、死者も出る中、雷電が引き取られた家に、
　　巡業中だった江戸相撲の浦風親方一行が宿泊しており、
　　そこで目をかけられて、江戸へ。
　　そして、体の大きさばかりに頼らず、懸命に稽古に励み、デビューしたのです。

　　４５歳で引退するまでの、現役生活において、
　　２５４勝１０敗、勝率９割６分２厘。
　　当時の最高位であった大関をはること１６年。
　　引退から２００年経た今もなお、相撲史上最強の呼び声の高い力士だそうです。