朝日新聞出版、マンガ日本史「本居宣長」。
本居宣長は、伊勢国松坂の商人の家に生まれました。
幼い頃から、書物を手放さない本の虫。
16歳の時に、商人になることを期待されて江戸へ丁稚奉公に出されましたが、
1年で戻ってきてしまいました。
本を読む時間がなかったからです。
宣長の母は、商人に向いていないこと気にかけて、
医者になることを勧めました。
本を読むことができるからです。
宣長は、京へ遊学し、医学・儒学・漢学・国学など、様々な勉強をしました。
そして、京で『古事記』を手に入れ、
その解読に生涯をかけることになつたのです。
~日本の古語に漢字の音や訓をあてた「万葉仮名」が使われていたため、
宣長の時代には、まるで暗号のようなものだったそうです。~
まさに、35年もの歳月をかけて、『古事記』の解説書である「古事記伝」を完成させました。
国学にとっては、大変な偉業を成し遂げた宣長でしたが、
本業の医者としても頑張っていたようです。
28歳の時に、帰京し、医院を開業。
専門は、内科と小児科で、
患者があれば、元旦でも診察し、
片道25キロもの道のりの往診もしたそうです。
また、子供を診察したさいに、
子供の病気の原因は親にあるとして、親の診察までしたそうです。
結構おしゃれさんで、椿油でつやつやにした髪を、
しっかり櫛で整えた肖像画です。
「鈴屋衣」という宣長オリジナルの着物を着ていたそうです。