『でら☆マネー』　お値打ち投資でアーリー・リタイアをめざせ

[でらマネー流投資術] カテゴリの記事

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• 北朝鮮核実験強行と株価

  　北朝鮮が地下核実験を強行しましたね。　シンプルな株価評価モデルでは株価＝ 一株利益÷（国債利回り＋リスクプレミアム - 成長率）ですので、日本の地政学的リスクプレミアムの増大によって株価は下がると思いますが、優良なビジネスが安く、高い利回りで買えることになりますので、余裕があればツッコミ買いを入れたいところですね

  2006.10.09

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• バリュー投資家６０の質問

  おくればせながら、しんさんの作った「バリュー投資家６０の質問 」に答えてみました。１． まずはお名前（Ｈ．Ｎ）を教えてください　でらマネー２．差し支えなければ、年齢を教えてください　４０代前半３．バリュー投資を始めたのはいつ頃ですか？　２０００年のITバブル崩壊後。２００１年ごろから　４．バリュー投資をはじめたきっかけを教えてください　日本株は米国株に比べて割高だと聞かされていたのに、スクリーニングしてみたら気が遠くなるほど安い株（PER３－４倍台）がたくさんあったから。５．最初に買ったバリュー銘柄を教えてください　東建コーポレーション　６．尊敬している投資家っています？（国内海外問わず）　ウォーレン・バフェット、ジム・ロジャーズ７．今まで読んだ投資本は何冊くらいですか？　３０－４０冊ぐらい（たぶん）８．昨年読んだ本は全部で何冊くらいか教えてください。（投資本を含む全ジャンルＯＫ）　５０冊ぐらい（たぶん）９．人から変わり者だといわれたことがある？　妻からはそう言われています。１０．団体行動は苦手だと感じる？　はい　１１．投資本の中で特に好きな愛読書・教科書はありますか？それは、何ですか？　バフェットの銘柄選択術　１２．年間平均どれくらいのパフォーマンスが目標ですか？　長期的には年間１５％　１３．資産をどれくらいまで増やしたいですか？　上限はありません　１４．株っておもしろいとおもいますか？　はい　１５．今まで買った中で、印象深いバリュー銘柄を教えてください。　クリップ・コーポレーション　１６．株式投資してることでモテたってことあります？　まったくありません　１７．差し支えなかったら運用資産額を教えてください？　約１億円　１８．株関連のサイトかブログを運営していますか？　はい（サボってますが）　１９．投資家のオフ会にいったことがありますか？　はい　２０．タバコは吸いますか？　吸いません　２１．これから株を始める人に、一言アドバイスをお願いします。　自分で理解できないものには投資するな。　まずは投資用の口座だけ作っておいて、絶好球がくるまで待ちましょう。　その企業の価値に確信が持てるなら心臓バクバク、胃が痛くなるほど下がった時が買い場です。　２２．あなたにとって「株」とは？　自分で働かなくても他の誰かが稼いでくれる権利を買うこと２３．競馬・競艇・パチンコ・宝くじ、やる？　どれもやりません。宝くじは数年に１回、年末ジャンボを買うことがありますが、当たると思ったことはありません。　２４．デイトレードしたことはありますか？　なし　２５．携帯電話で株の取引をしたことありますか？　なし　２６．おすすめの証券会社があれば教えてください。 　特になし　２７．海外旅行で行きたい国はどこですか？　アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・カリブ諸島　２８．好きな株関係のインターネットサイトorブログは？（複数可）　株マップ.com、マネー・マスター、のうたいとる、www9945の公開プロフィール　２９．エマージングで気になる国を教えてください？　オーストラリア、カナダ（他は行ったことがないのでイメージがわかない）　３０．好きな業種は何ですか？　業績はいいのに人気がなく割安に放置されているセクター　３１．ついでに好きな食べ物は何ですか 　寿司、ステーキ、ローストビーフ　３２．これまでの痛い失敗談があったら、教えてください。　40万円で買ったミニ株のソフトバンク（生まれてはじめて買った株）が最高値198万円になった時に「もっと上がる」と言う機関投資家の言葉を信じてホールド。その後ストップ安が続きやっと売れたときには買値の40万円とほとんど変わらなかった。３３．嬉しかった株主優待ってありますか？　もらったことないと思います。　３４．株主総会に出席したことはありますか？　出たいのですが、仕事を代わってくれる人がいないので無理です。　３５．お酒飲む方、好きなお酒は何ですか？　やっぱりワインです。　３６．信用取引していますか？　はい、ちょっとだけ３７．オプション取引していますか？　いいえ３８．ファンドマネージャーってやってみたい？　やりたくない。自分のお金のためならまだしも、他人のお金のために頭を使って疲れるのはわりにあわない。成功報酬３０％くれるなら考えるかも。３９．外貨ＦＸ取引をしていますか？　いいえ４０．彼女や配偶者の理解を得られていますか？　投資先のEPSとBook Valueの増加予想から少なくとも５－１０年で倍になることを説明しました。妻がきちんと理解したかどうかは不明。妻から借金した○百万円を３倍以上に増やしてあげているので今は文句は言わない。４１．株で得た利益で買った高価な物があったら教えてください。　追加投資が最多。家のローンの一部を返却。４万円の腕時計　４２．専業投資家ですか？　いいえ　４３．４２で「いいえ」と答えた方セミリタイアってしてみたいですか？　したいです。　４４．４３で「はい」と答えた方。セミリタイアのための目標資産はいくらですか？　安全域を十分にとるため、ルックスルー利益で年間２０００万円　４５． 好きな芸能人は誰ですか？　ビリー・クリスタル、ジム・キャリー、ハリソン・フォード、ブルース・ウィリス、メグ・ライアン、デミ・ムーア、常盤貴子、ともさかりえ、加藤晴彦　４６．日本株だけでなく外国株をやっていますか？　はい　４７．銀河英雄伝説全１０巻読んだことがある。　いいえ。銀河英雄伝説はじめて聞きました。面白いんですか？　４８．マネー誌はよく買うほうですか？　ほとんど買いません。電車に乗るときに暇つぶしに買うことはあります。　４９．マネー誌で好きな雑誌があれば教えてください。　Smart Money　５０．日経新聞を取ってますか？　いいえ　５１．あなたの投資ルールがあれば、教えてください。　損をしないこと　５２． あまり人目を気にしないほうですか？　気にしません　５３． あまり流行とか気にしないほうですか？　気にしません　５４．四季報ＣＤ－ＲＯＭは使っていますか？　いいえ。あの使いにくいインターフェースを何とかしてほしい。　５５．自分はちょっとオタクが入っている部分があるとおもう。 　はい５６． 集中投資派・分散投資派どちらですか？　まちがいなく集中投資派でしょう。１０銘柄超えたら頭がついて行きません。５７．資産バリュー株・割安成長株だったらどちらが好きですか？　割安成長株が好きです。資産バリュー株は開業医の娘と逆玉で結婚する医者を連想してしまってどうも性にあいません。５８．会社四季報・会社情報どちら派ですか？　会社四季報５９．格闘技系番組って好きですか？　家でテレビをほとんど見ないのでまず見ません。大晦日の「小川直也ｖｓ吉田英彦」は実家で見ましたけど。　６０．株だけでなく買い物もバリューだ。　はい。１００グラム９８円の牛肉でローストビーフを作り、２枚組みで1000円台のワイシャツを着ています。ズボンも１本3000円以下です。

  2006.02.07

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• デコボコ道を行く

  　私ほどの集中ポートフォリオでないにしても、多くの個人投資家の株式ポートフォリオでは１０銘柄程度で全投資額の８～９割を占めると思いますので、どちらかといえば集中投資に属することになると思います。　集中投資だとTOPIXなどの市場インデックスに比べると、傾向としては良くも悪くもボラタリティ（投資成績のブレ）が大きくなる思います。市場平均より良い方向に大きくぶれる時は問題ないと思いますが、市場平均より悪い方向に大きくぶれた時には投資している対象について自分なりによく理解していないと心理的に不安になりますね。（よく理解しているつもりでも不安になります。）　集中投資を行っているスーパー投資家たちでも、バフェットはほとんどの年でインデックスに勝っていますが、バークシャーの同僚のチャーリー・マンガーや子会社GEICOのポートフォリオ・マネージャーのルー・シンプソンは長期ではインデックスを大きく打ち負かしていますが、１年毎で見ればインデックスに大きく負けている年もあります。　「そのビジネスが生み出す収益に投資しているのであり株価は関係ない」とデコボコ道を楽しめるようになりたいものです。　私の場合だとかなり極端な集中投資なので、昨年７月のポートフォリオ最高値から－35％下落して、そこからまた＋50％上昇するというデコボコ道ならぬスリル満点のジェットコースター状態を楽しませて？もらっています。

  2005.03.06

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• 読む

  　私の知っている範囲内ですが、成功している投資家は熱心な読書家でもあることが多いようです。当然、銘柄分析にも時間を割いてはいると思いますが、それ以上に経済、心理学、文学など広範囲に本を読んでいるようです。バフェットも最初は読書によってグレアムやフィッシャーの考え方に触れたと言っています。　本を読むことによって歴史上、株式市場や商品市場などが熱狂と悲嘆の行ったり来たりを繰り返していることや、その中で成功した投資家たちがどのように振る舞ったかを学ぶことが出来ます。　企業の決算報告書や優秀な投資家さんのＨＰを読むことも、ひたすら「読む」作業に入ると思いますが、いろいろなことを学ばせてくれます。熱心に読む作業を行えば８割がた投資に成功できるともいえそうですが、残り２割は自分で考える作業が必要だと思います。　私も他の人が取り上げている銘柄に便乗することもありますが、自分の頭で考えて納得が行き、なおかつ安いと思える場合だけ投資することにしています。「自分がよく理解できること」以外に投資すると失敗するリスクも高くなります。「読む」ことは「自分がよく理解できる範囲」"circle of competence"を広げるのに役立てるべきであって、読んだことをただ鵜呑みにするのは危険です。　バフェットもグレアムとフィッシャーに学びましたが、それを自分のスタイルへと昇華させることで大きな成功をおさめたのだと思います。

  2005.01.17

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• 自分の投資法のまとめ

  　気がついたら日記も100件目になっていました。思いつくままに書いてきましたが、いったん自分の投資法をまとめてみたいと思います。１．企業の収益と益回り（ＰＥＲの逆数）を重視する　基本的には収益が安定していて今後も成長が見込める企業に投資するのが好きです。さらに、あまり大きな資本投下をしなくても成長が持続できればなお好ましいですね。だいたい１０年分の利益またはフリーキャッシュフローを合計し、それより割安であると判断すれば投資しています。「アパート投資 vs 株式投資」「割安成長株の価値判断―家賃が毎年15%上昇するアパートの値段は？」「クーポン付きの擬似債券」って何よ？　企業価値の算定についてはもう少し改訂が必要かと思いますので、そのうち日記に書きたいと思います。２．売り上がりと買い下がりを用いて益回りを上げる　割安成長株が割安でなくなったと感じたときは一部を売却し、再び割安になったら再度追加投資します。 値下がり＝「益回り」の上昇「売り上がり」の術 「買い下がり」の術 　この間、売却利益をキャッシュにしているわけではなく、他の割安株や資産株に投資していることが多いです。株同士のスイッチングだと値下がりしても抵抗なく切り替えができますが、全部キャッシュポジションにしてしまうとタイミングよく市場に戻るのが困難だからです。「バリュー投資家は現金主義者？　―企業まるごと買収アプローチ」「貯金株？　流動資産の多い企業の例」３．確率が高そうな投資への賭金を大きくする　自信のない銘柄に過度に分散するよりは、自分のよく理解できる少数の銘柄に集中したほうが、かえってリスクも減らせるし買い下がり用の資金も確保しやすいと思います。ただし１銘柄集中はリスクが高すぎるし、売り上がりや買い下がりなどのポートフォリオ管理も難しくなるので他人にはお薦めできません。現状は集中しすぎだと思うので、長期的には３－５銘柄ぐらいに分散投資すると思います。「自分の理解できる範囲内で投資する」　次は200件が目標ですね。まずは101件目を書かねば（笑）。

  2005.01.14

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• 企業のオーナーの気分で考える

  　年末から小型株市場の好調が続いています。企業の持っている資産や収益性（企業の内在価値）は変わっていないはずなのに、市場から見た企業の評価（企業の人気度）はずいぶん変動するものですね。　もし、株式市場が存在しないとしたら、投資家は何によって企業価値を評価すればいいのでしょう。自分が企業のオーナーだとしたら、どういう風に経営するかを考えれば答えが出てくるような気がします。自分が企業のオーナー兼ＣＥＯであれば、毎年利益が安定して増大するように努力するでしょう。内部留保した収益はさらなる利益を生むように、最も利益率や成長性の高い事業に投資すると思います。他人に自社を売却するとすれば、最低でも純利益の１０年分ぐらいは欲しいですね。　自分が持ち株会社を経営していると考えれば、以前紹介したルックスルー利益が現在から将来にわたって最大となるような投資が私にとってはもっとも理解しやすいし、しっくりきます。　ルックスルー利益に焦点を合わせれば、株価の変動に一喜一憂する必要もなくなりますし、TOPIXや他の投資家のパフォーマンスと自分のパフォーマンスを比較するのもあまり意味がないことのようにも思えてきます。

  2005.01.13

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• 今年の目標、ルックスルー利益

  皆様　あけましておめでとうございます昨年の成績は＋51.9%でした。年後半が振るわなかったので計算するまでは40%ぐらいだと思っていましたが、年末の上昇でパフォーマンスが回復したようです。今年の目標は、税引前ルックスルー利益（または経常ルックスルー利益）で1,000万円をめざしたいです。今後5年間で税引後ルックスルー利益（ルックスルー当期純利益）1,000万円をめざしたいと思います。バークシャーが企業まるごと買収する時の価格が概ね税引前利益10年分ぐらいだと思うので資産1億円を目指すには妥当な目標かと思っています。現在のところ、でらマネー・ホールディングの当期予想ルックスルー純利益は約500万円です。法人税等で40％ぐらい引かれていると思うので、税引前利益で830万円程度。したがって税引前ルックスルー利益1,000万円はなんとか到達可能な目標としてちょうど良さそうです。＜ルックスルー利益＞自分が持ち株会社を所有しているとみなして、それぞれの所有企業から得られる収益を合算したもの。「ルックスルー当期純利益」＝「１株あたり当期純利益」×「持ち株数」で求められます。例えば、「でらマネー・ホールディング」が１株利益100円の企業Ａの株を１万株、１株利益50円の企業Ｂの株を5千株、１株利益30円の企業Ｃの株を2万株所有していたとすると企業Ａ　100円×１万株＝100万円企業Ｂ　50円×5千株＝25万円企業Ｃ　30円×2万株＝60万円で「でらマネー・ホールディング」の「ルックスルー当期純利益」は計185万円になります。バフェットは「投資家の目標は、10年後に可能な限り最高のルックスルー利益を生み出すようなポートフォリオを作ることである」と述べています。

  2005.01.01

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• 選球眼と"Ｇｕｔ"

  　「マネー・ボール」に書いてあったのだが、打撃技術や守備技術は練習によって上達するが、選球眼だけは練習してもなかなか上達しないらしい。ボール球でも打ちにいってしまう選手は、いくら注意して練習させても、多少はよくなりこそすれやっぱり悪球でも振ってしまう。一方、アマチュアの時から選球眼のいい選手はプロになってもやはり選球眼が良いので、選球眼は先天的な素質によるものかも知れないとのことである。　バリュー投資においても、常にバットを振るのではなく絶好球を待って強打すれば長打の確率が上がるのだが、新しい投資対象が目に入るとついバットを振りたくなる。ひょっとしたら、バリュー投資における選球眼にも天与の才能が存在するのだろうか？　　バリュー投資の場合、優良企業を選別する選球眼以上に、才能や性格によるものかもしれないと思えるのは投資家の度胸、胆力（英語でいうところの Gut ガッツ）である。大暴落のさなか優良企業を嬉々として拾えるか、うろたえて損切するかで投資成績がかなり左右されると思う。　優良企業を選別する技法は他人に教えることができるが、その相手が大暴落してもうろたえない胆力を持っているかどうかはなかなか判断できない。だから私は友人や職場の人々に必ずしも株式投資をすすめない。相手がどのぐらい肚がすわっているかわからないからだ。　私の妻に株式投資の手ほどきをしないのもそのせいだ。大暴落したらパニックになるのが手に取るようにわかるからだ。　対象が割安優良企業である場合に限るが、大暴落時への対処法として自分の経験から他人に教えられることは、「割安優良企業が胃が痛くなるか気分が悪くなるほど大暴落したら、全力で買い向かうサインだ」ということだけである。これとて、どの程度の暴落で胃が痛くなるかは各投資家の資質によるので、客観的な基準とはいいがたい。

  2004.11.24

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• 動かないのも楽じゃない

  　最近のマーケットの停滞と好決算をうけて、指標的に買いたい株が増えてきています。フクシマフーズ、フジオーゼックス、セガミメディクスとか割安ですね。　自分の持ち株のクリップも安値圏だと思うので、動きたいのをぐっと我慢するために自分に言い聞かせます。（クリップだけに集中しすぎてるのは自分でも最適な資本配分だとは思っていませんが、個人的な目標と思い入れもあるので、まあ目をつぶってください。）　企業のＣＥＯにとって最大の仕事は、自分の所有する企業が長期的に最大の利益をあげるようにお金の配分を考えることです。投資家の仕事も、自分が株券として部分所有する企業群の収益（バフェットの言うルックスルー利益）が長期的に最大になるように持ち株比率を配分することです。　「ファンダメンタル株式投資」で上手に解説されていますのでそちらもご参照ください。　経営者が最適な資本配分ができず、現実の財務状況に正面から取り組まずに新しい企業の買収に走る理由として、バフェットは以下のような「横並びの強制力」（institutional imperative）をあげています。「経営者」を「投資家」に置き換えると自分にもあてはまります。注意、注意。『まず第一に、ほとんどの経営者は行動に出たいという熱望を抑制できない。それで企業買収に向かうことが多い。　第二に、ほとんどの経営者は同業他社をはじめその他の企業とも、売上、利益、経営者の報酬などをいつも比較している。これは企業の過剰な活動を招く。　そして第三に、ほとんどの経営者は自らの経営者としての能力を過大に評価している。』以下、1989年のBirkshireの年次報告書からです。-------------------------------------------------------------------------------ビジネスの世界に入って私が最も驚いた発見は「横並びの強制力」（institutional imperative）と私たちが呼ぶ目に見えない力の驚くべき重大性です。学校ではその存在をまったく教わりませんでした。ビジネスの世界に入ったばかりの私は、優秀で知性と経験の豊かな経営者が黙っていても合理的なビジネス上の判断を行っているものと思っていたのです。 しかし、次第に実際にはそうではないことを学びました。現実のビジネスでは「横並びの強制力」が動き始めると、合理性はしばしば曲げられてしまうのです。　1)ニュートンの運動の第一法則に支配されているかのように、企業は従来の路線の転換には抵抗する。　2)時間に余裕があると仕事を増やしてそれを埋めようとするのと同様に、企業は資金に余裕があると事業計画や買収を具体化させてそれを使い切る。　3)トップが入れ込んでいる事業はそれがいかに馬鹿げたものであっても、部下が作った詳細な利益率や戦略などでただちにサポートされる。　4)同業他社がやることは、事業拡張、買収、役員報酬の設定、あるいは何であろうと、すべて考えもなく真似をする。

  2004.11.21

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• 自分の理解できる範囲内で投資する

  　 The Warren Buffet Way, Second Edition 、「バフェットの法則」第２版のオーディオブックを聴いていますが、"circle of competence"という言葉が何度も出てきます。「ビジネスにおいて自分の知性・会計上の知識で理解できる範囲」という意味合いの説明がされています（私の聞き取りが間違っていなければ）。　中国株を見ていて、確信を持って投資できそうな銘柄がなかなか見つからない理由を考えてみました。個々の中国企業の現状を知らない、自分の知識の範囲外だというのがもっとも大きな理由だと思います。これがバフェットの言う「circle of competence（自分の能力の範囲）内で投資する」ということなのだなと改めて納得できました。Competence（自分の理解できること）がconfidence（自信）につながるのでしょうか。ピーター・リンチも「２０の黄金律」の中で同じようなことを言っています。■投資家としての強みはウォール街のプロから得るものではなく、すでにあなたが持っているものの中にこそ見出される。土地勘のある企業に投資することによって、あなたの強みは発揮され、プロをも打ち負かすことが可能になる。　"Circle of competence"という言葉はBirkshireの1996年の年次報告書の Letter to shareholder に書かれており、「バフェットからの手紙」にも相当する部分があるのですが、石坂　俊さんのＨＰ「投資をまじめに考える」の日記の訳のほうがより原文に忠実だと思うので引用させていただきます。-------------------------------------------------------------------------------　Should you choose, however, to construct your own portfolio, there are a few thoughts worth remembering. Intelligent investing is not complex, though that is far from saying that it is easy. What an investor needs is the ability to correctly evaluate selected businesses. Note that word "selected": You don't have to be an expert on every company, or even many. You only have to be able to evaluate companies within your circle of competence. The size of that circle is not very important; knowing its boundaries, however, is vital.　しかし、ご自分でポートフォリオを構築しようとするのであれば、覚えておくべきことがいくつかあります。まず、賢い投資は複雑ではないということです。もっとも、簡単というのとは全然違います。投資家に必要なのは、選択した事業を正確に評価する能力です。ここで「選択した」という言葉を使ったことに注意してください。すべての会社に関して、いや多くの会社に関してすら、専門家になる必要はありません。自分がわかる範囲の中から選んで会社を評価できればよいということなのです。そのわかる範囲が広いかどうかは重要ではありません。しかし、わかる範囲がどこまでかを知っていることが極めて重要なのです。-------------------------------------------------------------------------------「ファンダメンタル株式投資」の関連記事もご参照ください。

  2004.11.17

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• PER（株価収益率）の本質

  ■ PER（株価収益率）は、ある会社の収益が一定と仮定すれば、その会社があなたの投資額を稼ぎ出すのに何年かかるかの目安にもなる。（ピーター・リンチの株で勝つ）　「ピーター・リンチの株で勝つ」を図書館から借りて読み直しました。PER（株価収益率）についての上記の説明は、PERの本質について、私がふだん考えているのと同じ考えです。PERは同業他社と比較して株価が割高か割安かを判断するためだけでなく、「自分の投資額を回収するまで何年かかるか」の目安になるのです。　ですから、基本的には、初期投資額を10年以内で回収したければPERが10倍以下の銘柄を選択すればよいのです。応用編として、収益が毎年増加する場合のPERの考え方は、以前の日記「割安成長株の価値判断―家賃が毎年15%上昇するアパートの値段は？」を参照して下さい。以下は「ピーター・リンチの株で勝つ」からの引用です。-------------------------------------------------------------------------------　PERは株価が高すぎるか、妥当なのか、安すぎるのかを判断する材料になる。　たとえば今日の『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙を開いて、ＫマートのPERが10倍だったとしよう。これは同社の現在の株価（35ドル）を同社の過去12ヶ月の収益（１株あたり3.50ドル）で割り算すれば出てくる（35÷3.5＝10）。　ある会社の収益が一定と仮定すれば、その会社があなたの投資額を稼ぎ出すのに何年かかるかの目安にもなる。Ｋマートを100株買ったとしよう。投資額は3500ドル。現在の１株あたり収益は3.50ドルなので、あなたの持っている100株は年に350ドル稼ぐことになり、当初の投資額3500ドルは10年で取り戻せる。これがPERが10倍ということのもうひとつの意味である。（中略）　PERについての説明を忘れたとしても、異常に高いPERを避けるべきだということは覚えていて欲しい。損をせずに済む。ごく少数の例外を除いて、異常に高いPERは競馬で鞍にハンデの重量をつけるのと同様にハンデになる。　私はエレクトロニック・システムズ（EDS）のレポートを読んだとき、とても信じられなかった。PERが500倍！　収益一定としてEDSへの投資額を取り戻すのに五世紀かかるのである。（中略）その後、EDSの業績はたいへん良好だった。収益と売上は急激に伸び、何をやってもうまくいった。しかし、株価のほうは全く違った。1974年には40ドルから3ドルに下がった。経営が悪かったからではなく、私の知る株のなかでも最高に割高だったからである。-------------------------------------------------------------------------------　いつの時代にも、割高な人気セクターが存在しているようですね。ピーター・リンチがマゼラン・ファンドを運用していた頃には、エレクトロニックがつく企業などが実態より割高になっていたようですが、さしづめ最近のドット・コム企業みたいなものでしょう（笑）。

  2004.11.09

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• 「投資→節約」のシステムをつくる

  　図書館にあったので「自動的に大金持ちになる方法-オートマチック・ミリオネア-」を読んでみました。ラテ・マネー（毎朝スターバックスで飲むトール・ラテ＄3.50＋マフィン＄1.50＝＄5.00程度のお金）を毎日節約して年利10％の複利で運用すれば、億万長者になれるというものです。私の日記でも恐るべし複利効果！投資資金を確保せよで同じような内容を述べていますので、本を買ってまで読む必要はないと思います。　目からウロコだったポイントは、「節約→投資」の順番を逆にして、強制的に「投資→節約」となるシステムを作ってしまうという点です。　他の投資本でも述べられていますが、「まず自分自身に支払う（Pay Yourself First）」ようにする具体的方法が書かれていました。確かに、節約のために家計簿をつけて支出を細かくコントロールしても、給料日前にはスッカラカンということが多いと思います。著者も言うように、多くの欲望に打ち勝って、節約してお金を残すことは人間の本性に反しています。したがって最初から給料から天引きで給料の10％程度を投資にまわすシステムを作ってしまい、残ったお金で生活するようにすれば、頭を悩ませずに自動的にお金持ちになれます。　アメリカの場合、401Kなどの確定拠出年金システムを用いて給料から投資資金を天引きしてしまいましょうということです。日本でなら、ある程度のお金を貯めるには、昔からある財形貯蓄などを使って給料から天引きしてもよいでしょう。給与が銀行振込みなら毎月一定額を手数料のなるべく安い投資信託の買い付けに回してしまうというのも良いかもしれません。（現在では多くの銀行で投資信託も扱うようになっていますよね。）これらの種銭を貯めながら個別株の勉強をして、ある程度貯まったところでミニ株や個別株にスイッチしてもよいかも知れませんね。　我が家でも給料が入ると生活に必要な額を残して、私が証券会社にお金を送金してしまうので、知らず知らずのうちに「投資→節約」システムを実行していたことになります。最初は妻に「こんなに節約してるのになんで銀行口座の残高が増えないんだろう？」といぶかられましたが．．．　どうせ給料日前にヒイヒイ言うのは同じなのだから、消費してヒイヒイいうのではなく投資してヒイヒイいったほうがましということですね。

  2004.11.06

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• 割安株の簡易スクリーニング

  　この前、ほとんど株のことを知らない友人たちが遊びに来ました。私の投資成績の一端を話したら興味を持ったようでしたので、その友人たち向けも含め簡単な割安株スクリーニング法を書いておきます。　まず、 株マップ.com に行きます。そこで「簡易スクリーニング」というところに行きます。ここで１）ＰＥＲ　最小値　０　最大値　１５　並び替え　昇り順２）ＰＢＲ　最小値　０　最大値　３３）ＲＯＥ（％）　最小値　１０４）自己資本比率（％）　最小値　５０　（表示欄もチェック）でスクリーニングします。　出てきた銘柄を、「会社四季報」などで売上高成長、利益の成長などをチェックます。それで、各種業種でもっとも良さそうな株の５銘柄から１０銘柄に分散投資しておけば少なくとも大損はしないでしょう。聞いたこともない会社ばかりかも知れませんが、売上高成長、経常利益の成長が安定していればまず大丈夫だと思います。　　各種指標の意味がわかってきたら、自分でスクリーニングの条件を多少変えて、条件を厳しくしたり、甘くしたりしてみるとよいでしょう。　私は以前、日本株は外国の株に比べて割高だと信じ込んでいたので、このスクリーニングを初めて使った時に、あまりに割安に放置されている株が多くてびっくりしたものです。

  2004.10.26

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• 金満館vs来々軒：フリー・キャッシュフローを考える

  ■投資キャッシュフローが小さくても大きな営業キャッシュフローを生み出せる企業は「現金製造機」である　高級中華料理店「金満館」と、人気のラーメン屋台「来々軒」でキャッシュフローについて考えて見ます。　「金満館」は高級中華料理店として人気が高く、「来々軒」はただのラーメン屋台ですがその味で人気をよび、どちらも毎年店舗数と売上高を倍々ゲームで増やしています。　違いは「金満館」は１店舗開店するのに１億円かかり、「来々軒」はただの屋台ですので１店舗100万円で開店できてしまいます。　どちらも最初の年の売上高は１億円、利益率は20%です。株式会社「金満館」も株式会社「来々軒」も純利益の10倍、すなわちPER 10倍で取引されています。「金満館」の場合　　　　　　　　　　　　　　　　　　１　　　　２　　　　３　　　　　４　　　　　５　年目店舗数　　　　　　　　　　　　　　１　　　　２　　　　４　　　　　８　　　　１６　店売上　　　　　　　　　　　　　　１００　　２００　　４００　　　８００　　１６００　百万円利益（営業ＣＦ）　　　　　　　　　２０　　　４０　　　８０　　　１６０　　　３２０　百万円株式時価総額　　　　　　　　　２００　　４００　　８００　　１６００　　３２００　百万円ＰＥＲ　　　　　　　　　　　　　　　１０　　　１０　　　１０　　　　１０　　　　１０　倍新店舗投資（投資ＣＦ）　　－１００　－２００　－４００　－８００　－１６００　百万円残金（ＦＣＦ）　　　　　　　　－８０　－１６０　　－３２０　－６４０　－１２８０　百万円期末現金　　　　　　　　　　－８０　－２４０　－４８０　　－９６０　－１９２０　百万円　実質企業価格　　　　　　　２８０　　６４０　　１２８０　　２５６０　　５１２０　百万円（時価総額－現金）修正ＰＥＲ　　　　　　　　　　　１４　　　１６　　　　１６　　　　１６　　　　１６　倍「来々軒」の場合　　　　　　　　　　　　　　　　１　　　　２　　　　３　　　　　４　　　　　５　年目店舗数　　　　　　　　　　　　１　　　　２　　　　４　　　　　８　　　　１６　店売上　　　　　　　　　　　　１００　　２００　　４００　　　８００　　１６００　百万円利益（営業ＣＦ）　　　　　　　２０　　　４０　　　８０　　　１６０　　　３２０　百万円株式時価総額　　　　　　　２００　　４００　　８００　　１６００　　３２００　百万円ＰＥＲ　　　　　　　　　　　　　１０　　　１０　　　１０　　　　１０　　　　１０　倍新店舗投資（投資ＣＦ）　　－１　　　－２　　－４　　　　－８　　－１６　百万円残金（ＦＣＦ）　　　　　　　　　１９　　　３８　　　７６　　　１５２　　　３０４　百万円期末現金　　　　　　　　　　　１９　　　５７　　１１４　　　２２８　　　４５６　百万円　実質企業価格　　　　　　１８１　　３４３　　６８６　　１３７２　　２７４４　百万円（時価総額－現金）修正ＰＥＲ　　　　　　　　　　９．０　　８．６　　８．６　　　８．６　　　８．６　倍　でらマネーは現金主義者なので、設備投資にお金がかからない「来々軒」のような企業が好きです。「来々軒」では毎期ごとに会社の保有現金が貯まって行きますので、その分、年々お値打ちになってゆくわけです。この現金分を差し引きしたのが実質企業価格（時価総額－現金）で、それを利益で割ったのが修正ＰＥＲです。表面上のＰＥＲ１０倍の値段で買っても、保有現金の分だけ安い値段で「来々軒」が買えることになります。　一方「金満館」では、純利益は順調に増えていて表面上のＰＥＲは１０倍のままですが、手持ち資金では新店舗投資資金がまかないきれないので、借金（財務ＣＦ）で補って行くしかありません。その分を修正した修正ＰＥＲは表面上のＰＥＲ１０倍より高く、利益から見たＰＥＲ１０倍は割安に見えますが、借金分を考慮に入れるとそれほど割安とは言えません。店舗拡大路線をやめれば、現金は増えるようになりますが、今度は成長性が落ちてしまいます。　高級中華料理店「金満館」vs人気のラーメン屋台「来々軒」の代わりに、巨大校舎を有する「金満予備校」vs家庭教師派遣業「ライライ」で考えても同じことです。キャッシュフローとはその名の通り「企業のお金が何によってどれだけ増減したか」を示します。キャッシュフロー（ＣＦ）は大きく３つに分かれます１）営業ＣＦ：会社の営業活動で発生したお金の増減２）投資ＣＦ：将来の投資のため発生したお金の増減。新たな設備投資をした場合はお金が出てゆくのでマイナスになる。３）財務ＣＦ：お金の調達または返済で発生したお金の増減。銀行からの借り入れなどをするとプラスになる。逆に借金を返せばマイナスになる。フリー・キャッシュフロー（ＦＣＦ）は、企業が自由に使えるお金でＦＣＦ　＝　営業ＣＦ　＋　投資ＣＦで求められます。通常、設備投資の分、投資ＣＦはマイナス値になっていることに注意。設備投資額を正の値としてみるとＦＣＦ　＝　営業ＣＦ　＋　投資ＣＦ　≒　営業ＣＦ　－　設備投資額ですので、この点だけ間違えないように気をつけましょう。　また、会社の成長初期段階では、設備投資やその他の先行投資はどうしても必要となるので投資ＣＦが大きい会社が質の悪い会社と決めつけることはできません。　それでも、「小額の投資で大きなキャッシュを生み出せるフリー・キャッシュフローの大きな会社」の優位性は動かしがたいと思います。 追記：「金満館」がフリー・キャッシュフローを増大させる方法として、フランチャイズ（ＦＣ）化して新店舗の開店資金はＦＣ加盟店に負担させ、自分は儲けの上前だけはねるという手を思いつきました。

  2004.09.22

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• １０年後の１００万円より、目の前の１００万円

  以前の日記「割安成長株の価値判断―家賃が毎年15%上昇するアパートの値段は？」 で、「将来利益の現在価値への割引」をすると、より正確な価値判断ができます。１０年後の１００万円より、目の前の１００万円のほうが価値が高いので、１０年後の１００万円は１０年間の（金利＋α）分割り引いた価値で算定しなければならないという考え方です。　しかし、「将来利益の現在価値への割引」の概念を上手に説明できないなあと思っていたら稲虎さんが純利益をベースにした株式価値の計算方法（現在価値・将来価値の概念） で上手に説明してくださっています。　でらマネーにこれ以上の説明はできそうにないので稲虎さんの記事を読んでください。稲虎さん、ご苦労様です。

  2004.09.21

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• 割安成長株の価値判断―家賃が毎年15%上昇するアパートの値段は？

  ■「金の卵」を産むガチョウの値段はその毛並みや容姿ではなく、何個の「金の卵」を産むかで決まる。■株の値段はその企業の知名度や大きさではなく、その企業がどれだけの「利益」を上げるかで決まる。　不動産は将来必ず値上がりするという不動産神話がくずれた現在、アパートの値段はその家賃によって決まってくるようになってきています。だいたいの相場として、アパートの値段はその家賃の10年分であるというところから話をスタートしましょう。Ａ）年間家賃収入100万円のアパートＡが1000万円で売りに出されているとしたら、その利回りは10%で、初期投資1000万円は約10年で回収できることになり、「ちょっと投資してみてもいいかな？」と思える値段ですよね。この場合の10年間の家賃の推移は、　１　　　２　　　３　　　４　　　５　　　６　　　７　　　８　　　９　　　１０　　　計１００　１００　１００　１００　１００　１００　１００　１００　１００　１００　１０００万円で物件価格と10年間の家賃がちょうど釣り合います。Ｂ）　では、家賃が年間15%上昇するアパートＢの場合、いくらで買ってもよいことになるのでしょう？　１　　　２　　　３　　　４　　　５　　　６　　　７　　　８　　　９　　　１０　　　計１００　１１５　１３２　１５２　１７５　２０１　２３１　２６６　３０６　３５２　２０３０万円で、アパートＡが1,000万円ならアパートＢは2,030万円の価値があることになります。アパートＢの家賃上昇が10年後に止まって家賃が横ばいになったとしても、10年後のアパートＢの価値は352万円の10年分＝3,520万円となります。　これを株にたとえれば、1株利益100円で成長性 0の企業Ａの株価がPER（株価収益率）10倍の1000円であるとすると、1株利益100円で今後10年間に増益率15％を達成できそうな企業Ｂの株価はPER20倍の2,000円で買っても悪くはないということになります。　すなわち、成長性のない企業Ａと同じPER10倍の1000円で、15%成長する成長企業Ｂの株が買えれば、今後10年間の間に企業Ｂの株価は少なくとも10年分の1株利益2,030円から10年後の1株利益352円の10倍の3,520円まで上昇する可能性があることになります。　さらに、アパートＢの家賃が10年後以降も年15%の家賃上昇を続けるなら　１１　　１２　　１３　　１４　　１５　　１６　　１７　　１８　　　１９　　　２０　　　　計４０５　４６５　５３５　６１５　７０８　８１４　９３６　１０７６　１２３８　１４２３　８２１４万円で10年後のアパートＢの価値はなんと8,214万円でもおかしくないということになります。株でいえば1株利益100円でPER10倍の1,000円で買った成長企業Ｂの株価は10年後には約8倍の8,214円で売買されていてもおかしくはないということです。　アパートの場合は収益が直接その投資家に家賃として還元されます。株の場合は配当としてその収益の一部が還元されますが、残りはどこにいってしまうのでしょう？　　ご安心あれ。株の場合、残った収益は会社の内部に留保されるか再投資されます。あなたは自己資本が増大し、より儲けを出すことのできるようになった企業の一部を自分の株の持分だけ所有しているのです。　このように、不動産でも企業でもその値段をこれから稼ぎ出す収益から導き出す方法を収益還元法といいます。もっと詳しく知りたい方は「バリュー投資情報局」の「ディスカウンテッド・キャッシュフロー法」を見てください。http://csx.jp/~valuejyouhou/contents1.htm#02書籍では「バフェットの銘柄選択術」や「MBAバリュエーション」が具体的でわかりやすいと思います。

  2004.09.13

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• 貯金株？　流動資産の多い企業の例

  　時価総額が正味流動資産の３分の２以下である純然たるネット・ネット企業は、日経平均の上昇とともに減ってしまいました。以下、比較的現金量の豊富な企業の例です。　でらマネーは現在これらの銘柄を保有していませんが、現金量の豊富さから下値は限定的だろうと考えて、クリップが高騰してしまった時の資金待避所として利用したことはあります。現金量の豊富さから個人的に「貯金株」と呼んでいます。　まず、芸能プロダクションのホリプロ（9667）、時価総額 124億円＠株価 842円です。平成16年 3月決算で、流動資産 129億円、総負債 29億円ですから、現在保有する現金、すなわち正味流動資産（流動資産－総負債）は約 100億円となります。時価総額から正味流動資産を差し引くと、約 24億円で今期予想純利益 7.6億円の企業が買えることになり、お値打ちに見えます。　次に、食品卸売事業のジーエフシー（7559）、時価総額 59億円＠株価 1030円です。平成 16年 3月決算で、流動資産が約 82億円、総負債が約 39億円ですから、正味流動資産は約 43億円です。時価総額 59億円から正味流動資産 43億円を差し引くと、約 16億円で今期予想純利益 5.8億円の企業が買えることになり、これもお値打ちに見えます。　他にも保有現金量の多い企業もあると思いますが、ホリプロやジーエフシーの決算報告書の貸借対照表にザッと目を通していただければ、ネット・ネット企業を探す時の雰囲気がわかっていただけると思います。　最後に、この記事をもとに株を購入して損失を被っても責任は負えません。

  2004.09.08

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• バリュー投資家は現金主義者？　―企業まるごと買収アプローチ

  　バリュー株投資家と他の多くの投資家のアプローチの、もっとも大きな違いは「企業まるごと買収アプローチ」をとるか否かではないかと思っています。　バリュー投資家の多くは、「企業をまるごと買収してしまった時、儲かるかどうか」ということを最初に考えます。一方、他の多くの投資家たちは、「この企業の株価が、今後上昇するのか、下降するのか？」という判断をもとに投資しているのではないかと思います。　すなわち、バリュー投資家たちは、「現在企業が保有している現金」＋「将来企業が稼ぎ出す現金」　＞　「時価総額（株価×発行株式数）」の時にのみ、その企業の株を購入します。　ここで、「現在企業が保有している現金」に重きを置くアプローチがネット・ネット株方式（グレアム流）、「将来企業が稼ぎ出す現金」に重きを置くアプローチが割安成長株方式（バフェット流）ともいえます。「現在企業が保有している現金」　＞　「時価総額（株価×発行株式数）」すなわち、ネット・ネット株の場合は、誰が見てもお得に見えます。以前のたとえを用いれば「室内に現金山積みの投資用マンション」、あるいは「1万円札の入った財布を5千円で売っている」ようなものです。　こういうケースでは、「もし企業を買収できるお金を持っているとしたら、まるごと買収してしまいたい」という欲求にかられます。まるごと企業を買収してしまえば、事業に必要のない現金だけ抜き取って、事業の継続に必要な会社組織を再度売り払うことも可能だからです。もちろん企業をまるごと買収できる資金は用意できませんが、まるごと買収できた時のことを想像して、「○○製薬め、タップリ現金を貯め込んでやがるな。丸ごと買収して現金だけ搾り取って、残った施設はバイオベンチャーに売り飛ばしてやるぜ。ヘッ、ヘッ、ヘッ。」「でらマネ屋、お前もワルよのう。」「いえいえ、お代官様の足元にもおよびませぬ。」「フォッ、フォッ、フォッ．．．」と一人、悦に入ることもできます（こんなアホな想像をするのは私だけで、他のバリュー投資家たちはもうちょっとまともだと思います、たぶん）。　補足しておくと「現在企業が保有している現金」　＝　「正味流動資産」　＝　「流動資産」－「総負債」です。　こういう計算をする時、「１株あたりいくらの現金を持っているか」を計算して、「現在の株価」と比較するより、「現在企業が保有しているすべての現金はいくらか」と「時価総額（株価×発行株式数）」を比較したほうが楽です。ここに、「企業まるごと買収アプローチ」の利点があるわけです。また、自分がお値打ち価格でその企業の株を買っているという自信や確信も持ちやすいです。　ＰＢＲ（株価純資産倍率）も参考指標にはなりますが、固定資産がいくらで売れるかはわからないので、現金主義者であるバリュー投資家の多くは、「現在企業が保有している現金」のほうに着目します。　「将来その企業が稼ぎ出す現金」、割安成長株アプローチについては、また後ほど。

  2004.09.07

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• ソフトバンクを買っていた頃

  ■賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ　正確な売買記録を引越しの時にどこかに入れてしまったので記述が不正確かもしれませんがお許しください。　私が生まれて始めて購入した株は1999年の後半、ソフトバンク（９９８４）をミニ株で１株３万８千円で１０株購入しました。インターネットの需要は急速なスピードで無限に拡大するという、当時の人々のコンセプトに迎合したわけです。2000年３月期のソフトバンクの１株益が78.1円、１株株主資本が 3,457円ですから、購入時のPER 487倍、PBR 11.0倍です。今から考えると目のくらむような高値で、現在の私なら絶対購入しないでしょう。　この株が、2000年の2月、最高値１９万８千円へと大暴騰を演じることになります。最高値でのPERはなんと2535倍！。うーん、１株益で元をとるのに2000年もかかる値段ですね。この最高値近くで売り抜けていれば買値の５倍、１５０万円ほどの利益になっていたはずです。バブルを指摘する声もありましたが、無責任なアナリストたちからは目標株価５０万円とか８０万円との声も出はじめました。ミニ株１単元１０株しか持っていなかった私は、株価５０万円説を信じてそのままホールド。　しかし、その後は、みなさんもご存知のとうり連日ストップ安の連続。結局売却できたのは４万２千円でした。私はわずかながら利益が出たからまだよしとするべきで、株価の復活を信じて塩漬けにしてしまった人たちも少なからずいるはずです。　　暴騰と暴落で、遊園地のジェット・コースターのようなスリルと興奮を味わうことはできましたが、人気株・コンセプト株で儲けるのは難しいということを学びました。　教訓：スリルと興奮が味わえる株ではなく、退屈で淡々と儲けられる株を買いましょう。

  2004.09.02

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• 収益、収益、そして収益

  ■株とはある会社の所有権だということは忘れてしまいがちである。私にとって重要なのは収益と資産。特に株価動向は収入と並行する。（ピーター・リンチ）　月末なので月次パフォーマンスをと思いましたが、パフォーマンスの計算は面倒くさいので１０月にすることにしました。追加投資しているにもかかわらず口座残高は減少しているのでパフォーマンスがマイナスなのは間違いありません。　私にとっては、自分の投資パフォーマンスや株価そのものの動きよりも、クリップが私のために毎年どれだけ収益を上げてくれるかのほうが気になります。今期予想１株益が106円ですから、106×45,500株＝約482万円（年間）をクリップが私のために稼いでくれることになります。私が仕事もせず昼寝をしていたとしてもです。　私の現在のクリップへの投資額は1,100円×45,500株＝5,005万円です。クリップの利益が今後ゼロ成長になったとしても、5,005万円÷482万円＝10.4で、私の投資額は約１０年で回収できることになります。　アパート投資でも同様ですが「初期投資額は何年で回収できるのか？　その後は丸儲け」という考え方は株式投資でも非常に重要な視点だと思います。　PER 10倍の株であれば初期投資額はざっとみて約10年で回収できます。　PER 300倍の株を購入した場合には、初期投資額の回収になんと300年かかることになります。成長率が高ければ300年はかからないかも知れませんが、それでも初期投資額の回収に50年や100年はかかるかもしれません。　私には、ある企業の50年後、100年後を見通す眼力はありません。それが、マイクロソフトでも、コカコーラでも。　また、不動産投資に置き換えて、初期投資額の回収に300年かかるかもしれない不動産物件なら購入しません。たとえＮＹの摩天楼でも。　　あなたの所有する企業（株）は、あなたのために毎年いくら稼いでくれますか？　また、それはあなたの投資額（株の買値）に見合った収益ですか？　次回は、ソフトバンクや光通信の株を買って、大失敗していたころの苦い思い出を書いてみたいと思います。

  2004.09.01

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• 「ネット・ネット株」＝「室内に現金山積みの投資用マンション」

  　「株式投資をアパート投資にたとえる」第２弾です。　ネット・ネット株とは、時価総額が正味流動資産（流動資産から総負債を差し引いたもの）を下回る銘柄の総称です。ベンジャミン・グレアム氏はこのネット・ネット株に投資するのが得意でした。　うーん、書いている自分も、これでは投資初心者にうまく理解してもらえる自信がありません。アパート・マンション投資にたとえて、　「ネット・ネット株」＝「室内に現金山積みの投資用マンション」と覚えてしまいましょう。　ネット・ネット株の正確な説明は私にはうまくできる自信がないので、Bookmarksのところにある「マネーマスター」や「Makky のいちからはじめる株式投資」を参照して下さいね。http://www.sanynet.ne.jp/~makiyan/net_net.html　要は、投資用マンションで室内にたっぷりと現金が入った金庫があるのに、そのことを道行く人々は気づかない。あるいは、気づいていても金庫の鍵を持っていないので金庫が開けられない状態です。　どう考えても「お宝物件」なのですが、安値で捨て置かれています。こういう物件を捨て値で買っておけば、みんなが金庫の存在に気づいて物件価格が高騰したときに売り抜けて儲けることができます。あるいは「触媒」といって、どこか他の企業が金庫の存在に気づいて買収をしかけたりすると、金庫がこじあけられることになり、金庫内の現金価値を反映した物件価格（株価）へと上昇します。　以下は、でらマネーがバリュー投資かけ出しのころ、ネット・ネット株（お宝企業）富士製薬工業（4554）に気づいた時の、でらマネーのヤフー掲示板への投稿です（恥）。　でらマネーは、2002年1月に富士製薬を平均買単価450円で3,000株購入、5月から7月にかけ平均売値620円で売却、37％の利益でした。現在までずっと持っていたら買値の約4倍になってます。やっぱり、私の売りは早すぎるかもしれませんね（笑）。-------------------------------------------------------「タダ飯のチャンス？」 2002/ 1/27 12:43メッセージ: 89 / 327 　現在の富士製薬の時価総額が5,776百万円、四季報でみると現金同等物が6,256百万円、有利子負債0なので、現在の株価はこの会社の事業価値をまったく織り込んでいない。というより、現在の株価は事業を続けると会社の持つキャッシュが食いつぶされるという評価だと思います。　製薬会社なので不況にも強いし、5月からの新工場稼動の分も株価には織り込まれているとは思えない。　現金6200万円入りの金庫が室内にあり今後の家賃収入も見込める投資用マンションを、5800万円で売り出しているようなものだと思います。買収のターゲットにならないのが不思議です。　500円以下で買って放っておけば、数年後には倍近くにはなると思う。どう考えてもタダ飯のチャンスにしか見えませんが、何か見落としているポイントがあるのでしょうか？誰か教えてください。　投資判断は自己責任でお願いします。 -------------------------------------------------------

  2004.08.30

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• 「クーポン付きの擬似債券」って何よ？

  ■バフェットが買う株式は、「将来に行くほどクーポンが大きくなる擬似債券」である。（バフェットの銘柄選択術）■でらマネーが買う株式は、「将来に行くほど家賃が高騰する擬似アパート」である。（でらマネーの銘柄選択術）　アパート投資と株式投資を比較することは、不動産と株式の利回りを単純に比較する以外にも効用があります。　人間は見たことや経験したことのないことはなかなか理解しがたいものです。　「バフェットは株式を、将来に行くほど利子が増加するクーポン付きの擬似債券としてとらえる」と言われても、でらマネーは「クーポン付きの債券」というものを見たことがないのでなかなかピンと来ませんでした。　しかし、学生のころにバブル時代を体験した私には「毎年家賃が上昇するアパート」なら簡単にイメージできます。　そこで、でらマネーは「利益成長株」＝「毎年家賃が高騰するアパート」と置き換えて考えてみることにしました。　すると、割安な成長株に投資することは、毎年家賃が上昇する優良アパートに投資するのと同じことであり、これこそが初期投資額をできるだけ早期に回収し、将来のリターンを大きくする方法であることがスルスルっと理解できました。

  2004.08.26

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• アパート投資 vs 株式投資

  「金持ち父さん」のロバート・キヨサキ氏はアパート投資で財をなしたようですね。株式投資とアパート投資ではどちらが得なのでしょう？　私には、投資入門者にとって、現時点では日本では株式投資のほうが有利に思えます。　アパート投資で純利回りが10％以上（すなわち10年で投資金額を回収できる）の物件を見つけるのは素人には簡単ではないように思えます。また、アパートでの収益には税金がかかるし、修繕費なども入れると、名目利回りが15％近くないと初期投資額を10年でとりもどすのは難しそうです。　一方、株式投資はどうでしょう。単純にPER（株価収益率）の逆数を益回りと考えます。だいぶ割安株が減ってしまったとはいえ、日本では益回り10％前後（PER10倍前後）で財務基盤の良い企業をみつけることはまだそう困難ではありません。株式投資の場合、PERの計算のもとになっている純利益は税引き後の利益です。配当金には税金がかかりますが、企業が内部保留あるいは再投資する分には税金はかかりません。　利益成長性のある会社であれば、アパートにたとえるなら毎年家賃が上昇するのと同じことです。そういう企業をPER10倍前後で買うことができれば、10年未満で投資金額が回収できそうです。　上記のような理由で、私は株式の銘柄選択にあたり、直観的に利回り10％のアパート投資した場合と比べてどちらが得だろうという基準で判断することが多いです。　　安定して税引き後利回りで20％を超えるような優良アパートが簡単に手に入るなら、株式を売却して喜んでアパート投資に乗り換えますが（笑）。

  2004.08.25

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• 「売り上がり」の術

  ■ ２６週移動平均線から20%の乖離で売却をはじめる。（友成正治氏）■「いつもPER16倍以上で普通株を購入する人は最終的に大損をすることになる」というわれわれの論理を知っておいて損はないだろう。（ベンジャミン・グレアム、証券分析） （でらマネーがグレアムだったら、「国債利回りが５％だってのに、リスクもある普通株で利回り６％じゃやってらんねーよ」）■ PER１６倍は利回り６%である。そろそろもっと利回りのいい投資先を探しておいて損はないだろう。　（でらマネー）　　以前の日記で「売り上がり」と「買い下がり」を利用して株数を増やすと書きました。自分の売りはヘタクソでであることを自認しているので、あまり参考にならないと思いますが一応「売り上がり」についても書いておきます。　クリップの場合、最初の売りは2003年10月の株価500円台から800円台に急騰したときです。このときは、ロケットのように株価が急騰したので売り場はわかりやすかったです。当時は割安株がいくらでもあった状況です。私の当時の株式への期待利回りが15% (PER 6-7倍）でした。期待利回りが10% (PER 10倍)に低下したクリップより利回りのよい株がまだたくさん残っていたので、それに乗り換えようと考えました。　今年7月の上昇局面では利回り10%（PER10倍）から利回り6.7%（PER15倍）に低下したので、利回り10％以上の投資先を探そうと思いました。結局、1480円で1000株ずつ3回売ったところでクリップの株価は急落し、利回り10%（PER10倍）前後の私にとっては居心地のよい株価水準におちついてきています。　グレアム氏の時代には、たぶん米国債の利回りは5%程度かそれ以上だったと思いますので、株式でPER16倍、すなわち利回り6%（国債に対するリスク・プレミアム１％）程度では確かに割りにあわないですね。（データをきちんと調べていないので米国債の利回りは不正確かもしれません）。結論「でらマネーは利回りを最重要視する投資家です。」

  2004.08.24

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• 恐るべし複利効果！

  kyoroさんの書き込みに触発されてエクセルでせっかく計算してみたので忘れないうちに書いておきます。月１万円を積み立てて、年１２万円を１５％複利で３０年運用すると５年後　　　　８１万円１０年後　　２４４万円１５年後　　５７１万円２０年後　１２２９万円２５年後　２５５４万円３０年後　５２１７万円で総積み立て額１２万円×３０＝３６０万円が、１４．５倍にもなります。最初の１年目の１２万円は６９１万円、２年目の１２万円は６０１万円で、５０倍以上にもなっています。複利効果の凄さですね。ついでながら「７２の法則」というのがあります。年 X % で運用したときに、倍になるまでかかる年数 Y 年は、Y = 72÷Xとおおざっぱに計算できます。年15%というのは約５年で運用額が倍になる成績ですね。

  2004.08.22

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• 「買い下がり」の術

  　逆張り投資家あるいはバリュー投資家なら、「底値で買ってやろう」と誰しもが思うことだと思います。しかし、実際に株価が下がって行くと「もっと下がるのではないか」という恐怖感が先に立って足がすくんでしまい、なかなか買うことができません。人間の本能に反する行動ですから。また、底値がいくらかを事前に予測することも困難です。　そこで、私なら十分に安いかなと思ったら「機械的買い下がり」を実行します。まず1000円で100株、950円で100株、900円で100株というふうに5－10%刻みで機械的に買い指値を入れておくのです。機械的に買い下がることによってせっかくの底値なのに「足がすくんで買えない」という状況を回避できます。可能であれば1000円で100株、900円で200株、800円で300株というふうに、安値での買い付け数を増やせればいうことはありません。　「ナンピンは素寒貧」というではないか、とか「損切りはしないのか？」と疑問に思われるかも知れませんが、「損切り」が必要になるとすれば、そもそもの銘柄選択の時点で誤っているのです。「投機的銘柄選択」ではなく「投資としての銘柄選択」であれば、安値で買っておけば長期的には必ず報われるはずです。　この「買い下がりの術」は友成正治氏の『株（資金100万円から）で億万長者へ歩んだ方法』から学びました。友成正治氏は優秀なバリュー投資家で本の中身もまともなので一読の価値はあります。ただし、タイトルがウサン臭いので本屋のレジでちょっと恥ずかしかった（笑）。

  2004.08.21

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• 値下がり＝「益回り」の上昇

  　昨日は私のメイン銘柄クリップコーポレーション（4705）が急落し、７月最高値1,550円から1,050円まで値下がりしてくれました。今期収益予想一株106円で計算するとPER 14.6倍から 9.9倍への低下です。私の株式資産も最高値6,500万円から4,800万円に低下しています。　しかし、こんな時には「益回り（PERの逆数）」が 6.8%から 10.1%に上昇したと密かにほくそ笑むことにしています。だって、期待利回り 6.8%のアパートと 10.1%のアパートがあったら、あなたならどちらに投資しますか？　この間、私がとった投資行動は？　1,480円でクリップを 3,000株売って、値下がり過程で追加資金を投入しながら 5,000株買ってます。昨日も1,020円で1,000株買わせていただきました。　期待利回りを見ながら、「売り上がり」と「買い下がり」を利用しつつ割安な銘柄の持ち株数を増やして行く、あるいは「自分のポートフォリオの期待利回りをできるだけ上昇させる」ことは、合理的な投資家には必要な投資行動の一つかと思っています。　クリップがもっと値下がりしちゃったら泣き言を言うかもしれませんが（笑）。

  2004.08.20

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