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テーマ:ミステリはお好き?(1430)
カテゴリ:読んだ本(ミステリ・日本)
何を書いてもそれについてのネタバレになりそうだっていう本がときにはあるわけで,
西澤保彦の「フェティッシュ」も,その1冊。文字の色を変えたくらいでは追いつかない。とりあげる話題そのものがネタバレになってしまう,ということで非常に困ったのだが,覚悟してお読みくださるか,パスしてください。 もちろん,未読の方には隠したほうがよいものについては,色を変えてあります。 それに,読んでも具体的なことはほとんどわかりません(笑) ところで,この本は一部の読者からは嫌われそうな気がする。→いくつかの日記を読ませていただいた結果「一部の」ではなく,「ほとんどの」のほうが適切なような気がしてきた(笑) 動機が曖昧,犯行や犯人や被害者の背景が皆無に近い,事件の後始末についていいかげん,それに,けっこうバタバタと殺されたり死んだりする。 しかし,この本はそれでよいのだと思う。ここに書かれているのはそういう世界なのだ。 意匠,異物,献身,聖餐,殉教という5つの小題がいくつかのパートに分かれ,織りなすように構成されている(目次のレイアウトがよい,見ただけで惹かれてしまった)。 それぞれの最初の部分を読んだときは,「何とまあバラバラなことか」と思い,地名だけで関連をつけていた。 読み進めるうちに,関連が見えてきて,さらに進むと時間軸のずれも見えてくるが,最後の最後にまとまるというよりは破裂するといった感じで終わる。 ハッピーエンドではない。悲惨なことが続いたが,最後に未来への道が見えるわけでもない。 話にも,登場人物にも「救い」はないと思う。 その潔さが「フェティッシュ」というタイトルとあいまって,強烈な読後感を残したのである。 こういう作品,大好きです!! 5つの小題で扱っている「素材」は, 意匠…ストッキングを履いた女性の脚の姿に執着する老人の話。 異物…患者の体液全般の臭いや感触に拒否反応を示すようになった看護婦の話。 献身…10年間同棲した相手に去られた,40半ば過ぎの裕福な男の話。 聖餐…息子の自殺をきっかけに,葬儀も放り出して家出した母親の話。 殉教…事件を追う刑事の話。 それぞれがどのように事件と関わり,どのようにつながっていくのか? 鍵となるのは,何重かの意味で「さわると死ぬ」美少年ですが,あとは読んでのお楽しみです。 西澤保彦の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (西澤保彦)からごらんください。 記事関連のオススメ日記まみむメモ(@かぼちゃさん) クリスタルのかけらに眠る勇者の心さん きまぐれうさぎ(ぷるんつさん) IN MY BOOK by ゆうきさん うさぎ外科医院さん 個人的読書記録さん ひでさん 藍色さん りぶらりさん 楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/03/09 12:33:52 AM
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