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環境・平和・山・世相 コジローのあれこれ風信帖

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2007年12月11日
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カテゴリ:環境

 今日12月11日は京都議定書のバースデーだ。ちょうど10年前1997年の今日、京都で開かれていたCOP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)は、温室効果ガス削減の数値目標義務づけを巡って紛糾を重ね、決裂寸前まで行ったところで会期を一日延長してこれを危うく回避。この時間稼ぎの間にクリントン大統領の了解(下注)を取り付けたゴア副大統領がやってきて、米国も京都議定書の枠組みに同意することを表明し、なんとか成立にこぎ着けたのだった。

 この歴史的瞬間、議長を務めた大木浩環境相(当時・現全国地球温暖化防止活動推進センター長)がデスクに木槌を打ち下ろし、「これにて閉会」と宣言したときの疲れ切った表情を、まるで昨日のことのように鮮明に思い出す。もう、あれから10年も経ったのだ。

  いま、バリではこの京都議定書後(2013年~)の温室効果ガス削減の枠組みについての国際交渉の行程表(=バリ・ロードマップ)の中身を詰めるための非公式セッションが積み上げられており、間もなくこれを採択する首脳会合が開かれる。このロードマップのたたき台として議長が提出した温室効果ガス削減の数値目標を盛り込んだ素案に対し10日、米国や日本などは相次いで同意しない旨の意見を表明した。

 議長案が提示した数値目標はIPCC第4次評価報告書の内容を踏襲しており科学的根拠のあるものだが、だからといって今そこまで踏み込むことの善し悪しは別問題だ。功を焦って大魚を逃しては何にもならない。米国や日本の消極意見に対し、いつもは辛辣な環境NGOが比較的穏やかに対応しているように見えるのも、こうした事情を反映しているのではないか。各国の利害や思惑が絡む数値目標の提示にはもっと慎重になるべきだとコジローも思う。

 で、ここでコジロー思うに...という話になるのだが、実はバリ会議には、決して表には出ない影の主役がいる。つまり次期米国大統領だ。誰が次の大統領になろうが、救いがたい世界の障害物ブッシュに比べればマシになることは間違いない。だが問題は、その「マシさの程度」なのだ。それが読み切れないうちは、ヘタに先行して枠組みを決めるのは得策でないという思いは、口には出さね、いまバリに集まっている人たちに共通の状況認識ではないだろうか。

 京都議定書後の枠組み交渉の決着は2009年末にはつけなければならない。その山場でどの程度の「マシさ加減」の人間が世界最大の温室効果ガス排出国のリーダーになっているかで、枠組みそのものの構造も変わらざるを得ない。万一、京都議定書後も米国が世界の温室効果ガス削減の統一行動に加わらない事態となれば、もう破局は避けられないからだ。バリ・ロードマップは、確実に後出しジャンケンになる米国の状況に柔軟に対応できるものにすべきだと思う。ともあれ、今日はハッピーバースデー京都議定書で、かんぱ~い。(^_^)v

 (注)クリントンの了解→この時点、米上院は、京都議定書が途上国(特に中国を意識)が加わらない枠組みとなった場合、批准しないことを既に決議していた(=バード・ヘーゲル決議)。それでクリントンは渋ったのだがゴアの説得を受けて了解。しかしクリントン政権は任期中に上院の姿勢を変えさせることができないまま降板し、後継大統領となったブッシュは上院の決議をバックに大いばりで京都議定書からの離脱を宣言した。

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最終更新日  2007年12月11日 13時40分26秒
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