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環境・平和・山・世相 コジローのあれこれ風信帖

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2008年02月07日
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カテゴリ:環境

 先の週末、スキー場で二件の遭難事故が相次いで発生した。周知のとおり、このうち広島県の恐羅漢スキー場からバックカントリーに入って行方不明になっていたボーダー7人は二日後に生還。長野県の栂池スキー場で雪崩れに遭った女子大生2人は収容先の病院で死亡し、明暗を分けた。

 栂池で雪崩が発生した場所は、このスキー場の名物で難コースとして名高い「馬の背」を迂回する林道コースで発生。コジローもかつて一度、この狭くて急峻な尾根状の難コースで吹っ飛び、深雪の谷に転落して這い出すのに往生した経験があるのだが、とても初心者の手に負えるものではない。迂回コースはここに迷い込んだ初心者を救済するために設けられたコースだろうと思う。 

 当日、初心者ばかりの学生を引率した指導者は、雪崩の危険への配慮から閉鎖されていたにもかかわらず、それを無視してこの林道コースに進入し事故に遭遇した。このコースが使えなければ、初心者の技術では滑降が無理なコースを、安全にずり落ちてゆくしか下る方法はない。

 指導者はそれを嫌ったということだろうが、この判断が甘かった。スキー場側は放送でも徹底していたから危険を知る機会はあったはずだ。にもかかわらず、そんな選択を迫られるような場所に初心者を連れて行ったこと自体が、冬の自然を相手にするスポーツの指導者として誤っていたのだと思う。もう、取り返しは付かないが…

  一方、恐羅漢のボーダーたちは、深雪を求めてゲレンデの外に出かけ方向を失った。命が助かって何よりだが、持参していた装備は、冬のバックカントリーに挑むにはお話にならないほどお粗末なモノだった。たまたま廃校がみつかり、焚き火で暖を採れたから生き延びられたが、でなければ危なかっただろう。

 山スキーやボードなど、バックカントリーのツアーで方向を間違うことほど恐ろしいことはない。下り始めたら、歩くのと違ってとにかく速いから、ほんの短時間に大変な落差を下ってしまい、そこで間違っていたことに気づいても、もう体力的にも時間的にも、稜線に登り返すのは不可能になっている。シールもわかんも持参せず、非常用具も持っていなければそれで終わりだ。

 コジローも一度、湖西アルプスの稜線でホワイトアウト(登山用語の解説はコジロー作の小辞典参照)に遭って方向が分からなくなり、リングワンデルング(同前)のあげく、雪中に穴を掘ってツエルト(同前…)を張り、一晩、4人パーティで朝まで凍てつくビバーク(同前…ゴメン)を余儀なくされたことがある。

 装備は十分だったから、まあ、不時の露営もどうってことなく、視界が回復した翌朝にはルートを発見して余裕で下山できたが、以来、雪の中での現在位置確認には非常に神経を使うようになった。地図やコンパスはもちろん、高価なGPSや高度計も乏しい財布をはたいて購入し、それらを縦横に駆使して立ち止まるたびに現在位置を確認している。

 バックカントリーの雪遊びは、降雪が落ち着くこれからがシーズンだ。静かな白銀の世界を歩むにつれ広がる深い感動は、他の何ものにも代え難いものがある。その感動を求めてこれから意気揚々と山に入る我が同好の士たちが、これらの遭難事故の教訓をしっかり汲み取り共有し、安全な山行に務められることを切に望みたいと思う。

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最終更新日  2008年02月07日 11時24分17秒
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