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環境・平和・山・世相 コジローのあれこれ風信帖

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2010年10月16日
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カテゴリ:環境

 また、なかなか書く時間が… ともあれ、以下は「わかやま環境ネットワーク」の機関紙「ういねっと」の最新号に書いた連載コラム「環境時々刻々」です。和歌山県では一昨年1月から、多くが使い捨てされ資源無駄づかいの象徴とも言えるレジ袋を減らすため、業界、市民、行政が一体となった協議会がレジ袋の有料化に取り組んできたのですが、この社会実験が先月、事実上終了し、無料配布が再開されました。 

 

環境時々刻々

  マイバッグ持参の本道再び
  レジ袋無料配布復活の評価について

 食品量販店など県内の小売り事業者、地方公共団体、市民団体で作る「和歌山ノーレジ袋推進協議会」は9月29日、会員事業者の多くがレジ袋の無料配布を再開したことを受け、今後は有料化だけに限らない幅広い手法でレジ袋削減に取り組んでゆく新しい方針を確認した。2008年1月23日から県内の多くの食品量販店で共同実施されてきたレジ袋の有料配布は、約20ヵ月でいったん幕を閉じる。

 推計値だがレジ袋は現在、日本国内で年間305億枚が消費されるという。この生産に必要な石油は日本の石油総消費量の丸1日分、生産と処分で排出されるCO2はざっと200万トンで国民一人あたりにすれば約18kgだ。この環境負荷をどう評価するかについては意見が分かれるかもしれないが、マイバッグの環境負荷は平均でレジ袋10枚程度、PET再生樹脂ならわずか2枚だ。何度も再利用するならレジ袋も悪くはないのだが、一度きりでゴミとなって捨てられることも多い。そんなレジ袋を減らせるだけでも、マイバッグ持参が環境にも資源保護にも良いことに議論の余地はない。

 であればこそ、女性団体や市民団体は長らくマイバッグ持参の啓発をしてきたわけだが、意識から始めて行動まで変えるのはたやすいことではない。目の前の便利さ安易さについ甘えてしまうのが私たち庶民の日常だからだ。だが、その便利さ安易さに代価が伴うとなれば話は別、意識より先に行動の方が電光石火で変わる。それまで14%程度だったマイバッグ持参率は、レジ袋が無料でなくなった途端90%に飛躍した。啓発のアナウンス100回より1枚5円の方がレジ袋削減効果は圧倒的に高い。

 今回、この効果抜群の対策が頓挫した理由は、エバグリーンという量販業者が、この運動への参加を拒むばかりか、レジ袋無料配布を露骨な客寄せに使ったからだ。食品量販店間の競争で和歌山は全国でも有数の激戦区という。スタート時点で参加していない業者も徐々に巻き込む方針だったが、こんな確信犯的火事場泥棒がのさばってはたまらない。私は事態を打開しようと前後3回、同社に対し廣岡聖司社長への会見を丁重に申し入れ、その都度、追って返事をする旨の回答を得たが、いずれも以後はなしのつぶてだった。会わずに逃げるのは勝手だが、断るにも礼儀があるだろう。一般社会では考えられない一連の非常識、無礼不作法は、同社の見下げた商魂の現れと断ぜざるを得ない。

 とはいえ、今回の事態は、マイバック持参運動本来の姿に戻るだけのことで落胆するには及ばない。有料化はいわば最後の手段であって、やはり本道は市民一人ひとりの意識をコツコツと変えてゆく粘り強い活動にある。この20ヵ月、競争条件の不利に耐えながら多くの事業者が協力してくださったおかげで、県内のほぼ全世帯がマイバッグを持ったことだろう。1枚のレジ袋を大切に使う意識も強まったはずだ。そうした到達点を積極的に評価しながら、今回有料化という高いハードルを下げた参加条件を活かしてコンビニやホームセンターにも運動の輪を広げ、持続可能な低炭素社会建設を支える意識づくりをより強力に進めたいと思う。

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最終更新日  2010年10月16日 22時24分34秒
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