佐野→マカロニ２→マカロニほうれん荘

2017.11.11

テーマ：お気に入りだったマンガ（１９６０～７０年代）(5)

カテゴリ：本とかマンガとか

こんにちは。

先日の佐野元春のとこで「マカロニ２」で～と書いた訳ですが。
思い出すと読みたくなるのが性というもので。

マカロニ2 （少年チャンピオン・コミックス） [ 鴨川つばめ ]
これの何処のシーンだったかというを探してみたわけですが。

ここでした。
1980年に初版発行ってことだから、まあホントに元春デビューの辺りから目をつけていたわけですね。

ちなみに「マカロニ２」っていうのは、７０年代末、チャンピオン界隈で大旋風を巻き起こしたギャグマンガ「マカロニほうれん荘」の続編でした。
が。正直本編の最後でも既に恐ろしく失速・迷走していたあとのあとの作品で……「２」は連載は１巻より多く２巻分より少ないあたりで作者が「もう嫌だ」になったという。でまあ後で「消えたマンガ家」とかで理由とか出ていたな。
ネットでも色々出てるけど、このブログは凄い。

鴨川つばめに怒られた！？
前編　http://09020586.at.webry.info/200712/article_1.html
後編　http://09020586.at.webry.info/200712/article_2.html

これは凄い例だけど、ともかく鴨川つばめとマカロニに関してはいろーんな人が書いています。
http://www.mooneyes.co.jp/wildman/2010/0709/531
http://trust-me-swan.cocolog-nifty.com/swan/2004/11/post_4.html
http://suppon99.exblog.jp/20666505/
このあたり。

まあだから文章より、コミクスからピックアップしてみたかった部分に留めるわ。

まず個人的に昔から思ってたのは「軍オタだよなー」という意味のことだった。

>（Wiki）特に戦争物に登場する兵器の考証は、同時期の他のシリアス戦争漫画に勝るマニアックさであり、馬之介初登場の回では戦争劇画で有名な小林源文のデビュー作『クリストローゼ』のパロディまである。

……だそうだ。
いやその前に「特撮スキーだよな」もあったけど。

↑の見開きだけでも、幾つもの引用があるのがおわかりだろうか。

ミステリー・ゾーン？

以下軍ネタ。

夏のある日海辺で突然見つけた「回天」で遊ぶ彼ら。

そうじ君と宏美ちゃんの恋の問題なのに何故か唐突に挟まれる「日中戦争」www

クマ先生の家のすき焼きを強奪するためだけの作戦の一話。

クリスマスにひっぱりだこのトシちゃんとそうじ、じゃあ皆で一緒にやろうぜということに。
一斉に決まったぜ、の描写で唐突にこれが出るあたり。「わーーーー」って声が聞こえそう。

トシちゃん／オットー・スコルツェニーばなし。当時絶対出典知らなかった。

初日の出を止める作戦……

言葉遊び的なのも凄いのがあったな。

一見深夜ラジオやっているように見えるがお便りの内容がとんでもねえ。

とまあそんなテンポとみっしり詰め込まれたコマのマンガを何年かやってりゃ……アシ無しで。
……そらアタマもいかれるわな。

で、「２」を改めて見たらきんどーさんの悪夢の中の真実一郎との対談がなー。

1980年時点「どうしたんだ一体」だったんだけど、これ今でも言えるからなー。
ここではきんどーさんを理想主義の９条信者っぽく、真実一郎をリアリスト右派（Wikiでは軍国主義って書いてあったなー）になぞらえていたわけだけど。
まだ若い作者なのにどっちも考えていたんだなあ。しみじみ。
いやだって、２０歳そこそこだったんだぜ？連載時。
で、２年かそこらで燃え尽きたってのは……　あれだけあの頃のチャンピオン読者（自分含）を笑わせてくれて、ロックのテンポの、よく見るとすげえ雑学すさまじいっていう……

今更未収録まで読もうという根性はないけど、当時ちゃんと切り抜きとっておけばよかったと思うよ……
だってその時期網羅していたもの。マカロニもるんカン（とり・みき）もすくらっぷ（小山田いく）も。
しかし秋田書店、最近まで版重ねてくれててありがたいわ。鴨川せんせいに印税が入るもの。

ちなみに文庫版３巻本は「傑作選」。

マカロニほうれん荘　1／鴨川つばめ【2500円以上送料無料】

◆◆マカロニほうれん荘 2 / 鴨川つばめ／著 / 秋田書店

◆◆マカロニほうれん荘 3 / 鴨川つばめ／著 / 秋田書店

コミクスだと全９巻。
９巻目が、最後のサインペン落書き状態の作品は幾らか省かれてるらしい。
読むなら全巻セット。絶対。ワシもそうした。
勢いがどうやって出て、そんでどう失速していったかが、きちんとした時系列ではないけど、それなりに判るのだわ。