カテゴリ:映画
昭和34年、東京オリンピックの開催が決定し日本 では高度経済成長期が始まろうとしていた時代。 あの時代に生まれ育った私には、それぞれのエピソ ードが懐かしく、郷愁をそそる映画だった。 特に豚肉のすき焼き。我が家でも定番だった。牛肉 なんて食べたことがなかった。もうひとつは、あの 脱水部分がローラーになっている洗濯機。「ぺった んこ」になって出てくるところが、テレビマンガで 見るシーンと重なって本当におもしろかったのだ。 戦後14年経っても、まだまだ戦争の影を引きずっ ていた時代だったのだと再確認した。堤真一と亡き 戦友とのファンタジー。そういえば、すっかり忘れ ていたが、うちの伯父も一人戦死していたのだった。 薬師丸ひろ子と上川隆也の日本橋での偶然の再会。 あの日本橋がウォータールー橋のようにも思えた。 この映画、前作同様、笑いと泣きのツボをしっかり 押さえてあるのが、ニクイ。今回も分かっていても、 ついつい涙腺が緩んでしまった。 例えば、薬師丸ひろ子が、遠縁の娘から最後に「おかあ さん!」と呼ばれたシーンだ。また、吉岡秀隆が、完成 させた小説。タイトルは、「三丁目の夕日」と書くと ばかり思ったのだが、ああいうタイトルだったとは。 泣かせる~ つまらないことだが、前作では、都電のなかのCGで 描かれた人物の不自然さが、妙に気になったのだが、 今回は羽田空港のシーンの背景の人物の動きに引っか かった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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今思うと不思議な時代。でもその時代に生を受け、物心ついた頃には、まさに「ALWAYS~」の世界。なんともいえない懐かしさがこみ上げてきます。あれから、予想もしないような具合に世の中が進み、人々は大切なものを失くしてしまったのか、忘れ果ててしまったようで、時々酷く怖くなります。
大人として、自分より若い世代の人たちに何を残し何を伝えられるかを、日常の生活にどっぷり浸かりながらも、考えたりします。 美術などを見ていると、少しは人間もそれなり賢くなっていっているかもしれないとおもう一方、 世界中で繰り広げられる愚行に、ただただなすすべもない思いです。 聖書に登場するヘブライ人の怪力の英雄サムソンのように、自分も愚かな敵も共に滅ぼそうとしたことと、(虚構ですが、)猿の惑星シリーズで主人公の宇宙飛行士が、人もミュータントも猿もともに滅べと核のスイッチを押すという作り手側の意図との違いは何だろうかと考えてしまいます。 そういうことなども含めて、温故知新という言葉を実現させるきっかけを作る場として、美術館や博物館の存在意義があるのかもしれない気がします。 (2007年11月26日 09時03分35秒)
モノに恵まれ、飽食の時代に育った若い世代の
親たち。価値観の多様化といって、わがまま放題、 やりたい放題です。この人たちと、つき合っていると 未来に夢と希望を持っていたこの当時の日本人の 姿が無性に懐かしくも、美しくも思えます。 まぁ、愚痴を言ってもしょうがないので、せめて 映画の架空の世界で癒されるとしましょう。 (2007年11月27日 06時11分45秒) |