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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2008年12月06日
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カテゴリ:アート
大琳派展の感激を引き続き味わえる展覧会である。
抱一や其一ら琳派の画家の作品と近代の日本画家た
ちとのコラボ。

入ってすぐに、加山又造の「裸婦習作」がある。
「なに、琳派に裸婦?」と思うのだが、背景の模様
は装飾的であり、まさに琳派。そういえば、近代美
術館のRIMPA展では、クリムトがあったような記
憶がある。

壁の解説書きで、琳派の定義を再確認。1豪華絢爛
で装飾的。2斬新勝つ大胆なデザイン。3大らかな
水墨画。

だから、現代の日本画家たちも琳派の手法をかなり
意識しながら、描いている。

奥村土牛、来年の干支のシャレか?なんて考えなが
ら、犢(こうし)を眺める。たらしこみで描かれた
牛。大琳派展で見た宗達の牛図と同じ。

最後の部屋の屏風は圧巻。伝俵屋宗達の「槙楓図」
は大琳派展で見たばかり。

名樹散椿.jpg

隣には、御舟の重要文化財「名樹散椿」がある。何
度も見ているのだが、いつ見ても、心打たれる。と
にかく金の重厚感がすごい。まさに「金属」という
感じ。撒きつぶしという技法だそうだ。リアルな椿
の花や葉っぱとシュールな木の枝の対比も面白い。
構図も密の部分と疎の部分のバランスがいい。

反対側に目を向けると、こちらも金がまばゆい下村
観山の「老松白藤」の屏風。老松といいながら、松
の葉っぱは勢いがある若々しい緑。白い藤の花の方
が、かえってしっとりと落ち着いている。

菱田春草の「月四題」の春夏秋冬の4つの掛け軸に
は参ってしまった。おぼろな満月とそれぞれの季節
に合わせた、桜、柳、ぶどう、梅が描かれた水墨画。
決して、派手でもなく、装飾的でもないが、心に染
み入る。大琳派展で見た抱一の「月夜楓図」を思い
起こす。「もののあはれ」という言葉がぴったりだ。





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最終更新日  2008年12月07日 18時24分27秒
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