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つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

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2008年12月07日
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カテゴリ:アート
山口薫。私は2年前に京都の何必館の山口薫作品室
で知ったのがはじめて。5年前の東京ステーション
ギャラリーの展覧会は見ていない。当時は知らない
画家の展覧会は見ないことにしていたからだ。

おぼろ月に輪舞する子供たち.jpg

何必館では、絶筆の「おぼろ月に輪舞する子供達」
に惹かれたのだが、今回の展覧会にも廻ってきてい
た。自らの胃がんを医師の不注意から知ってしまい、
遺書のつもりで描いたのだろうか。「牛と少女」や「
馬と鎧と矢」など、詩情溢れる優しい絵も好きだ。

「美しいものにふれると僕は悲しくなる
それはなぜだろう
人間の美への祈りがあるからだろうか」
画家の言葉である。

回顧展であるので、初期から晩年までの画風の変遷
がよく分かる。

昭和のはじめ、20代のころ、渡欧して描いた絵が
いい。鮮やかな色彩と大胆なタッチ。この頃の作品
には、ヴラマンクの影響を感じる。特に「ベニス風
景」が気に入る。ベニスの建物の壁が明るいハーモ
ニーを奏でているよう。

帰国後は、写実の世界から離れ、独自の幻想的な絵
を描くようになる。この頃の作品も好きだ。深みの
ある赤がトレードマークとのこと。「花の像」は椿の
精を描いたのだろうか。異国情緒たっぷりな女性の
顔は、写真を貼りつけているのだ。

その後、写実から離れて、抽象画を描くようになる。
大きな色面で構成された絵が続くが、この辺りの作
品は、わたしとしては、パスしたいところだ。

最晩年は、淡い色調の抽象画が多くなってくる。よ
うやく、落ち着きが感じられるようになる。その中
でも冒頭にも書いたように具象的な作品もある。馬
とか牛とか何ともユーモラスだ。






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最終更新日  2008年12月08日 23時48分19秒
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