213176 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

佐遊李葉  -さゆりば-

佐遊李葉 -さゆりば-

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

vyゆりyv

vyゆりyv

カレンダー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

露野

(129)

心あひの風

(63)

孤舟

(59)

かるかや

(68)

蒼鬼

(253)

光明遍照

(53)

山吹の井戸

(52)

きりぎりす

(217)

遠き波音

(50)

羅刹

(193)

コメント新着

vyゆりyv@ Re[1]:羅刹 -193-(10/05) 千菊丸2151さん いつもお読みいただいて…
千菊丸2151@ Re:羅刹 -193-(10/05) 是非このブログを残してください。 ゆり様…
vyゆりyv@ Re[1]:羅刹 -192-(09/14) 千菊丸2151さん だらだら更新に最後まで…
千菊丸2151@ Re:羅刹 -192-(09/14) 漸く完結しましたね。 ちょっと後味が悪い…
vyゆりyv@ Re[1]:羅刹 -190-(09/08) 千菊丸2151さん 花山院皇女は惚れた弱み(…

サイド自由欄

QLOOKアクセス解析
2008年11月25日
XML
カテゴリ:光明遍照
 そんな仏師たちの様子を眺めながら、駿河麻呂はふとかつての師匠のことを思い出していた。

 尊い御仏を造り出す仏師でありながら、師匠は金と女に汚い男だった。その上、その日常の仕事には敬虔さなど微塵もない。下卑た口調で昨夜抱いた妓の品定めをしながら、その妓の顔に似せて菩薩の顔を彫り、気にいらない仏像はためらいもなく足蹴にした。その姿が、今目の前にいる仏師たちの姿に重なる。

 こんな者たちからこんな風に生み出されていく仏像に、尊い功徳などあるわけがない。どれほど美しい姿をしていようとも、所詮はただの木切れや土くれや金属の塊だ。こんなものに祈って、一体何になる?

 駿河麻呂は唾でも吐きたい気持ちで、しばらく仏師たちの様子をうかがっていた。だが、やがてたまりかねたのか、毘盧遮那仏の膝からからするりと飛び降りると、一塊になっている仏師たちの後ろから声をかけた。

「止めておけ。明日の女帝や太上天皇の行幸の前に、国公麻呂殿がこちらへ見回りに来られる。そんなものを見られたら、厄介なことになるぞ」


にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ
↑よろしかったら、ぽちっとお願いしますm(__)m



↓こちらが、現在東大寺にある如意輪観音菩薩像。残念ながら江戸時代の作で、奈良時代のオリジナルではありません。まあ、当時のオリジナルの台座にも、たぶん(絶対?)こんな落書きはなかったでしょう。でも、変なところに変な落書きをしてみたい!(笑)というのは今も昔も不変の欲求なのか、外から見えない仏像の台座や屋根裏の板なんぞに、大昔の落書きが発見されることは時々あることのようです(^^ゞ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年11月25日 16時04分34秒
コメント(0) | コメントを書く
[光明遍照] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.