拝見
お茶をいただいた後、茶碗のように、直接的に手に持っていない道具を、実際に手元で見せていただくことを「拝見」という。通常、濃茶のケースでは茶入、茶杓、仕服を、薄茶のケースでは薄茶器、茶杓が拝見の対象となるが、時には、水指、蓋置なども対象になる。由緒あるものや、美術的、美的価値があるものを扱う(拝見する)。濃茶のケースでは、点前が終わり、亭主が水指の蓋を閉めたタイミングで、「お手数ですが、お茶入、お茶杓、お仕服の拝見をお願いします」と正客がお願いする。襖が閉まったら、拝見を始める。お茶会に行ったら、このお道具拝見はとても楽しみ。普段、接することが難しい道具も、この時ばかりは手に触れて、目に触れてその価値を直に感じることができる。2007年9月17日(月) 拝見風太(幻風庵主)。