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カテゴリ:本
■プロフェッショナルの条件(P・F・ドラッカー著/上田惇生編訳)
↑クリックするとアフィリエイトサイトに遷移します。 昨年末に95歳で天寿を全うされたドラッカーの本で、私にとってははじめて手にしたドラッカーの本です。 この本はドラッカーの完全書き下ろしでは無く、過去の幾つかの文章から、編訳者の上田氏が選定・再構成を行い、ドラッカー本人が一部加筆・修正を施して出来上がったものだそうです。当初「マネジメント」「社会」という観点で二冊にまとめる予定であったところに、「自己実現」というテーマの重要性が明らかになり、三冊目として書かれたのがこの本だそうです。 5年ほど前に、夏期休暇中の旅先で読んだのですが、非常に感銘を受けた記憶があります。 幾つか以下に抜粋すると・・・ ・組織の中に成果は存在しない。全ての成果は外の世界にある。 ・(若い頃国際関係や国際法、諸々の制度や機関、歴史、金融を学ぶために)一時に一つの事に集中して勉強する。それにより単なる知識だけでなく、新たな思考の体系や、アプローチ、手法が身につけられる。 ・新しい仕事で成果を挙げるためには、過去の仕事のやり方にとらわれてはいけない。新しい仕事で成果をあげるために何をやらなければならないか、新しい仕事ならではの仕事のやり方を考えなければならない。 ・時間を記録せよ。「汝自身を知れ」の昔からの教えは実行が難しいが、「汝の時間を知れ」という命題には誰にも従えるはず(※)である。 (※自分の費やした作業と時間を記録し、定期的に振り返ることで時間管理は可能と書いてきます。) ・意見の不一致が存在しない場合は、決定を行うべきではない。 ・人には物事を理解する上で「聞く」人と「読む」人の2タイプが存在する。 ・イノベーションに成功するためには、小さくはじめることである。 ・イノベーションは、どこまでそのリスクを明らかにし、小さく出来るかによって、成功の度合いが決まる。イノベーションに成功する者は保守的である。保守的たらざるを得ない。彼らはリスク志向ではなく、機会志向である。 ・成功の鍵は、責任である。自らに責任を持たせることである。あらゆることがそこから始まる。責任ある存在になるということは、真剣に仕事に取り組むということであり、成長の必要性を認識するということである。 ・ときには、辛くても、長年かけて身につけた能力が、まったく意味を失ったことを認めなければならない。 ・責任ある存在になるということは、自らの総力を発揮する決心をすることである。 ・成長するためには、能力を習得するだけでなく、人間として大きくなることである。・・・誇りと自信である。 ・成長のプロセスを維持していくための強力な手法を三つあげるならば、教えること、移ること、現場に出ることである。 久しぶりにこうして読み返してみると、やはり示唆に富んだ良い本だと思います。 是非お薦めしたい本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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