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2009/03/31
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カテゴリ:破綻・再生
GMのCEOであるワゴナー氏が辞任したと報道されました。報道内容では、米政府、オバマ大統領自身が辞任を迫ったとする説もあります。

巨額の支援と引き換えに、経営責任をとらせ、さらには労組などにも譲歩させるためのものであるとか。また、AIGに弱腰だった姿勢を批判されたため、GMではその「学習効果」を示したなどといわれています。

ただし、作業部会には自動車業界出身者がいなかったのではないか?

 

自動車産業以上に影響力が大きい金融業界でも、ワシントン 対 ウォール・ストリート といった取り上げ方をされており、若手のガイトナー財務長官をまるでロックスターであるかのような取り上げ方で、ウォール・ストリートを退治するようなイメージでマスコミ報道は過熱化しています。

その辺を察知したのか、オバマ大統領は先週金曜日に15人の米銀首脳をホワイトハウスに迎えて、直接対話に臨んだようです。報酬の件と監督権の強化の件について直接理解を求めた模様です。

大統領としては、マスコミという変な「フィルター」を外して、自らの意見や政府の方針を直接伝えたかったという感じで、CNBCのインタビューなどでは直後の米銀CEOたちは概ね、良い評価だったように思えました(ゴールドマンサックスは官民ファンドへの投資を表明し、モルガンスタンレーは進んで協力して不良債権を売却すると、そしてJPモルガンは公的資金返済を急がないとそれぞれCEO自らコメント)。

 

日本でもこのようなことは過去になかったのではないでしょうか?もっとも日本の場合、銀行経営者が「御上」である政府に不満を述べるなどもってのほかなので、政治家が経営者に気を使うなんてことはないのかもしれない。仮に、面会しても自民党の政治家に銀行経営者に語りかける能力があるとも思えない。金融庁はいつも上から目線で銀行経営陣と接しているイメージが強いです。

 

しかし、日がたつと、日経新聞を含めて各紙はワシントンとウォール・ストリートの距離を広げようと画策しているように感じました。本来、一番距離感が近いはずの、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)でも、大統領が、「こんなときなので、報酬は控えめに」 という主張だったのに対し、銀行首脳側は、「ウォール・ストリートへの(過剰な)バッシングを控えめに」 という主張であったようで、溝のあることを描いていました。

新聞の写真でも、オバマさんと銀行首脳が並んだ写真は皆無で、CEOたちがホワイトハウスを歩く姿が中心でした。

P1-AP275_OBAMAB_D_20090327212959.jpg

記事では、オバマ大統領は、大統領になってホワイトハウスを改装しなかった初の大統領であり、カーペットに前政権のシミが残っている、とか、会場は質素な食事と水だけが用意されていたとか、政権側の 「節約ぶり」 が強調されていました。

その成果? があってか、早速バンクオブアメリカでは投資銀行部門における成功報酬のあり方について見直し作業を行う、と同社の人事部がスタッフ宛に送ったメールをWSJでは紹介していました。そのコメントの概略は長期的な企業価値の向上のためには、短期的な成果に基づく報酬基準ではなく、もっと長い目で報酬体系のあり方を考えるべきである、というもののようでした。変われば変わるものです。スピードも速い。

 

さて、支援と引き換えに経営責任。これは日本の銀行支援でも揉めました。国有化された、りそな以外では大手銀行は責任を取らなかった記憶があります。

なおかつ、りそな銀は最後の仕上げでの国有化でしたので、経営責任と言っても押し切ることもできました(それ以上に銀行経営陣が、政府当局の言いなりぶりを露呈していたと思うが)。

 

GMと金融業界は別、との認識なのか、これが象徴的になってしまうのか、次の銀行支援があった場合、経営責任問題が再燃することは必定のような気がしてきました。

 

間違っても、米国銀行の健全化は世界経済の健全化、日本人からいえば、安心して自動車ローンを組んでトヨタ、ホンダ、日産等の自動車をアメリカ市民に買ってもらう(または電化製品を買ってもらう)ための、「システムの健全化」のためであり、個別銀行の経営責任となれば、大きく影響を及ぼさないかなあ。

それを察知してか、バンクオブアメリカ、ゴールドマンサックスなどは公的資金の早期返済を要請していますが、大統領は 「経済が完全に回復してからが望ましい」 とコメントしたようです。

 

JPモルガンのダイモンCEOは、「今回の不況を金融業界だけの責任にするのはおかしいと銀行経営者を代表してコメントしたそうです。

いわく、イラク戦争に対する過大な支出、慢性的な貿易赤字、不安定な資源・エネルギー価格なども今回の不況・金融危機の原因の一端があるはずだ、と(さすが。的を得ている)。

 

GMの破たんは従来から競争力のある車の開発に遅れたから、という自業自得説が米国でも主流であり、銀行に経営責任問題が飛び火するのか微妙な感がありますが、世論というのは過熱化しますし、オバマ大統領を支えるのは世論ですから、銀行首脳が警戒してもおかしくないでしょう。

我々投資家から見れば、早期にシステムの回復と、消費者のマインドが上向くことを願うばかりですが、まだまだ雪解けには遠く感じました。既にガイトナー氏は追加公的資金の導入の必要性ある金融機関の存在を示唆しています。

 

ストレステストの結果が待ち遠しいですが、やはり資本主義の国アメリカですので、銀行経営陣の責任は取締役会できちっと議論されて、それがホワイトハウスの 「心の意見」 と一致していることがベストシナリオだと思いますが、ホワイトハウスが 声を出して企業経営に「物を言う」というのは米国であるがゆえに、良くないというのが持論です。

民間企業の経営の介入の度が過ぎると、かえってアメリカらしいダイナミックな経済活動を停滞させてしまい、強いては支持率に影響するのではと感じます。

 

米国が資本主義、自由貿易、民主主義といったそのイデオロギーを曲げてしまうと、諸外国は絶対それを大義名分にしてまねようとします。民主党政権であることは承知しますが、基本を貫いてほしいと思います。それが日本の国益だとも思います。

 

(ただし、日本自体は、三角合併や買収防衛等自由を求められている時に、守りに入って、こんなときに 「自由貿易だ」、なんて都合のいいことを言っているので、感心できない側面もあります)

 

ということで、当面ベアマーケットに逆戻りかもしれませんね。今日は日経平均もダウもものすごい反落ですね。落ち葉拾いにはいいかもしれません。

GM問題、ストレステストの結果、その後の追加公的資金・国有化問題、相場の山はこの辺で打ち止めだろうなあ・・・。まだまだ我慢ですね。






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Last updated  2009/03/31 01:49:16 AM
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GM崩壊に見えたハイブリッド車の隆盛   snowbees さん
<この記事を掲載した「日経エコロミー」(造語)は、環境技術や制度などを紹介しているので、注目すべきである>
http://eco.nikkei.co.jp/column/ecowatching/article.aspx?id=MMECcd000010032009

電気自動車に使うモーターにしても、ネオジウム鉄ボロンという永久磁石の材料が開発されなければ、実用化はできなかっただろう。もっともこれは自動車だけの話ではない。携帯電話だって、材料に依存して現在がある。

 材料の開発は、しばしば突然実現される。なぜならば、新材料の発見というものは、いまだに偶然に支配されているからである。電池のような技術も進歩は突然起きる。原理原則が分かっている代表例のようなものであるが、やはり材料の開発が鍵だからである。


 自動車製造の技術は、システム化技術である。要素技術を組み合わせて自動車というシステムを作る技術である。このシステム化技術は、組み合わせに用いる要素技術が完成しないと、進歩しない。しかし、要素技術が存在していれば、投資額に比例した進歩を示す。

 また、自動車技術はシステム化技術であると同時に、製品の重量が大きいこと、世界中への普及が前提であること、という特徴も同時に持っている。そのため、地球資源の限界との整合性をどのように取るかという問題がある。

 自動車技術の未来図を描くには、そのため次のようなことを考慮する必要がある。

(2009/04/02 12:27:53 PM)

作業部会の顧問は   snowbees さん
>ただし、作業部会には自動車業界出身者がいなかったのではないか?

+<New York financier picked as top adviser on auto industry bailout>
By Michael J.de La Merced and Andrew Ross Sorkin Published: February 24, 2009 

Steven Rattner, a financier known in New York society and a counselor to many corporate chieftains, will join the Treasury Department as a lead adviser on the auto industry bailout.

Rattner, 56, will advise Treasury Secretary Timothy Geithner and Lawrence Summers, the director of the National Economic Council, on reorganization efforts by General Motors and Chrysler, two carmakers that are receiving U.S. government bailout money.

He was widely considered the front-runner to become the car czar, the Obama administration's point person in mediating negotiations involving GM and Chrysler and parts suppliers, bondholders and unions. The car czar would have had a direct oversight role for the industry but the administration did away with that position last week, placing the auto bailout talks under Geithner and Summers. Rattner will still play a similar role but in an advisory capacity.
http://dealbook.blogs.nytimes.com/2009/02/23/rattner-to-serve-as-lead-adviser-on-auto-bailout/

(2009/04/02 02:56:08 PM)

Re:作業部会の顧問は(03/31)   gonchan0810 さん
snowbeesさん
そうでしたか。ありがとうございます。勉強不足のようでした。

材料・技術の問題ではなく、人類がどういった車社会に今後なっていくべきか、というトータルな戦略の中でエコカーというものを位置づける戦略は米国の方が進んでいると思います。 (2009/04/06 01:02:23 AM)

Auto bailout ラトナー氏はなぜ顧問を引受けたか   snowbees さん
<踏み上げ氏のブログより>QTE
なぜロハティンはそれほど尊敬されているのでしょうか?
それは彼が1970年代に財政破綻の危機に瀕し世界から笑い物になったニューヨークの財政のリストラクチャリングをしたからです。ラトナーはそのロハティンが居城としたラザード・フレールのパートナーでしたからロハティンの伝説、そして尊敬されるためには一度はpublic serviceをやらないと駄目だということを熟知しています。また世の中にはお金では買えないものがあるということもラトナーくらいの人物になると痛切に感じているのではないでしょうか?
お金では買えないものとは何か?
それは人々からの尊敬であり、ディール・メーカーとして最も困難なクライアント(=GM)を救うという誉れです。
これがラトナーにとってRohatyn momentである以上、すごすごと負け戦になるような戦い方はしないと思うのです。UNQTE http://gaikokukabuhiroba.blogspot.com/2009/04/blog-post_07.html
(2009/04/07 08:29:07 PM)


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