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カテゴリ:映画
映画「テルマエ・ロマエ」を見ました。漫画が原作の実写版、しかも
日本人が古代ローマ人の役をやるなんてと思っていたのですが、 かなりおもしろく、ローマ人役も皆さん違和感なくはまっていました。 平日の昼間で上映している映画館も多いのに、満席とはいかなくても 見やすい席はそこそこうまっていたのにびっくりしました。この映画で は見ている人がポップコーン食べたり話声や笑い声も聞こえましたが 気になるほどではなく、思いっきり笑うことができてよかったです。 主人公のルシウス、漫画家志望の真美ちゃん、平たい顔族(日本人) のおじいちゃんたちとみなそれぞれぴったりの役柄でした。ハドリアヌス 帝も皇帝らしく堂々としていました。この人はホント皇帝という雰囲気で す。 全体的にはとても満足したのですが、以下物足りなかったシーンにつ いて・・・・ ハドリアヌス帝は美少年アンティノーとの幸福な時期と彼を失った嘆き をもっと強調して欲しかったです。ワニを少年の生まれ変わりと信じて ローマに連れてくるのはいいとしても一緒にお風呂はいらなくても・・・ ここで少年との関係を妄想してしまいました(笑) 日本一顔の濃い俳優に選ばれた北村さん演じるケウオニウス、ローマ 風の衣装がよく似会合うわーとうっとり見ていたのですが、あれ、出番は たったこれだけ、女好きというだけで特に悪いことしていないです(笑) あの美貌を武器に元老院の妻を次々落として味方につけ、陰謀を企み ライバルを蹴落として皇帝の座をねらうとう役をやってほしかったです。 皇帝が美少年を愛して愛人をたくさん作っているこの時代、ただ女好き というだけでは悪役のインパクト弱いし、ルシウスがなんでケイオニウス を毛嫌いして皇帝の命令に逆らってまで彼のためにお風呂の設計をし たくないと突っぱねるんだろうと思ってしまいました。 タイムスリップするたびにオペラ歌手の大げさな歌が入るのはどうかな と(笑)そりゃ最初はびっくりして音楽が耳に響くでしょうけど、何度も行っ り来たりしているんだから慣れて平気になるでしょう。皇帝が市民の前に 登場する場面なんかオペラの派手な音楽がぴったりだけど、そこを効果 的にするには他であんまり大げさな音楽使わない方がいいと思いました。 タイムスリップや異世界に行くファンタジーで気になるのが言葉の問題 今回は最初通じないけど真美ちゃんがラテン語を勉強したということで つじつま合わせてました。短期間でそんなにうまくなるのかなあというこ とはいいとして、古代ローマ人は日常生活でラテン語を使っていたのだな と納得しました。 お風呂に集まるおじいちゃんの中に学者さんがいるのなら、ハドリアヌス 帝やコイン、当時の衣装についてもっとうん蓄を語って欲しかったです。 ローマの皇帝は次の皇帝や元老院に認められて初めて神格化され後世に 業績が伝えられると聞いて驚きました。五賢帝の時代は皇帝はみな生前 次の候補者を養子にしていて争いがなく皇帝に選ばれているからこそ業績 がきちんと評価され後世に残っている、前の皇帝がひどくて関係ない人が 帝位を奪ってしまえば、当然前の皇帝がいかにひどいか言いふらし神格化 なんか間違ってもしない、ローマ時代の皇帝が賢帝か暴君か評価が極端に 分かれるのはこういった事情があるからかもしれないとはっとしました。 ゲラゲラ笑いながらも古代ローマについていろいろ考えさせられた映画で した。
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