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カテゴリ:映画
「愛の神、エロス」(2004)はウォン・カーウァイ以外は観るも無残な愚・駄作。 このモチーフであれば、日頃無機質な画面でとても好みにはなれないソダーバーグ、なにやら気の乗らぬ風で、これはそのまま特質だからやむなしと我慢を強いられたまま、なんのこっちゃ!という終了。 腕を競うどころではない。観客が精神分析医に罹りたくなる案配で、恐れ入ったのタメゴロー。 退屈さではこれも甲乙をつけがたいアントニオーニ、愛の不毛ならぬ、エロスの不毛、同じイタリアでも最悪の人選だったろう。退屈の神、倦怠~とでも名づけたい出来。両作ともつくづくオムニバスの一篇で長編でないのが最大の救い。共にタイトルバックの絵画にすら遠く及ばぬ始末。 そこへ行くと、モチーフどおり濃密な官能の気配を立ち込めさせたのがウォン・カーウァイ。 コン・リーを呼び寄せただけで、もう他を圧倒、「花様年華」(2000)の隣室かもしれないと想像もはためくエロスの純愛、乗せることも酔わせることも知らぬ映画の造り手と同席もしたくなかったほどの出来。あとの2本はエロスでは無しに、ただのロス。 これでいよいよナタリー・ポートマン出演の「マイ・ブルーベリー・ナイツ」の公開が待たれることとなる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 13, 2007 08:48:58 AM
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