三島由紀夫作品の舞台化が多いなと感じる今年。
蜷川幸雄氏演出の「卒塔婆小町」「弱法師」。
美輪明宏さん演出の「黒蜥蜴」。
ベジャール氏の「M」、
そしてこの秋には映画
「春の雪」が公開されるそう。
美輪さんの「黒蜥蜴」は、前回上演からまだ二年しかたっていないうちでの再演で、
嬉しかったものの、一方で何故こんなに早く?との思いもありました。
それでも、前から3列目という好位置で三島美学を堪能。
観劇記をアップし始めてみると、「もっと書きなさい」と導かれるごとく
いままで探しても出会えなかった原作の脚本や資料が次々みつかり
二週間にわたって続けることに。
「黒蜥蜴観劇記1ー14」
そのあとすぐ、藤原竜也君のFCに入っている友人に取ってもらった
蜷川作品も役者さんたちの光る汗さえ見えるお席。
市ヶ谷駐屯地での演説が鳴り響くラストは、衝撃的でした。
「蜷川・卒塔婆小町」
「蜷川・弱法師」
そして10月の映画化。
これはやはり何か演劇・映像人の方々になにか働きかけるものがあるのではと
思っておりましたところ、三島さんがお亡くなりになったのは1970年、
ちょうど大阪万博開催の年だったのですね。
行定勲監督「春の雪」主題歌
【<9/28発売>宇多田ヒカル/Be My Last】
「進歩と調和」をテーマにした先回の万博終了後、日本の行く末を案じながら散った故人を
再びの万博の年に思い起こす方々が、きっと多かったのではないでしょうか。
「人類が進歩なんてしているか!」と言い放ち、すでに設計が完了していた
丹下健三さんのドームの天井を破って太陽の塔を打ち立てた天衣無縫の岡本太郎氏。
彼を思い起こした方も、きっとたくさんいらしたことでしょう。
太郎氏の残した財産を見守ってきた岡本敏子さんも、そして当の丹下健三氏も身罷られた
2005年のラストを飾る「春の雪」。
先日、特集で制作課程を拝見しましたが、どこでストップをかけても
一枚の絵になるように、とにかく凝りに凝った美しい映像を撮られ、
2時間の映画に30時間分のフィルム、1シーン15テイクというのも
よくあることなのだそう。
美学に満ち溢れた作品になっているようで、愉しみにしております。
及川光博さんもご出演☆
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